特急を乗り継いだり直通グリーン車を使ったりして関東を縦断しよう

  • 子連れの列車移動の負担を減らすために、特急やグリーン車を活用したい。
  • 栃木や群馬と神奈川の列車移動は、JR東日本の湘南新宿ラインや上野東京ラインなどが直通しているが、行楽地まではJRもしくは私鉄の特急しか乗り入れていない場合がある。
  • 新宿や北千住で乗り継ぐと特急やグリーン車を使って関東を縦断できる。

箱根へのアクセス

  • 箱根湯本に小田急のロマンスカーが乗り入れている。
  • 始発駅は新宿と北千住の二つある。ただし北千住発は本数が限られる。また途中駅の小田原でJR東日本の普通列車グリーン車から乗り継ぐこともできるが、小田原から箱根湯本は4駅17分程度なのでその間は在来線でもよいかもしれない。
  • ロマンスカーに乗り継げる特急と普通列車グリーン車を以下にピックアップした。
乗換駅鉄道会社列車備考
新宿JR東日本/東武日光・きぬがわスペーシアきぬがわ
新宿JR東日本湘南新宿ライン普通列車グリーン車
西武新宿/新宿西武特急レッドアロー(小江戸)
新宿三丁目/新宿西武/東京メトロS-TRAIN土日祝のみ
北千住東武リバティりょうもう・りょうもう
北千住JR東日本常磐線普通列車グリーン車
小田原JR東日本湘南新宿ライン・東海道線普通列車グリーン車
ロマンスカーに乗り継げる特急等(管理人作成)
  • JR東日本の特急は多いものの、通勤用だったり時間帯がよくなかったりで、箱根へのアクセスに利用できる特急は限られる。
  • スワローあかぎは、平日朝の新宿着しかなく、通勤客が多いと思われるため子供を連れた行楽には適さない。また帰りに使う新宿発の列車がない。
  • 成田エクスプレスは、成田発新宿着が夜しかない。(新宿発は朝から夜まである)
  • 新宿わかしお/新宿さざなみは、土日祝の千葉方面発⇒新宿着が夕方のみ、新宿発⇒千葉方面着が朝しかない。
  • ひたち/ときわは、北千住に停車せず通過してしまう。

湘南・鎌倉へのアクセス

  • 湘南・鎌倉にはアクセス手段がいくつかある。
  • まずは小田急のロマンスカーで江の島の最寄り駅である片瀬江ノ島や、江ノ電の始発駅である藤沢に行く方法。この場合、箱根に行く場合と同様に新宿または北千住で乗り換えることになる。詳細は箱根へのアクセスを参照。
  • 次にJR東日本の成田エクスプレスに千葉、東京、品川で乗り換えて、大船に行く方法がある。大船駅は、湘南モノレールの始発駅、東海道線で藤沢の隣駅、横須賀線で北鎌倉の隣駅である。ただし、普通列車グリーン車が群馬、栃木、千葉から藤沢、大船、鎌倉に直通しているので、グリーン車でも十分かもしれない。

日光へのアクセス

  • 日光へはJR東日本/東武の日光、東武のリバティけごん/けごんが東武日光駅に乗り入れている。
  • 始発駅は新宿と浅草である。新宿発の特急日光はJR東日本の普通列車グリーン車から大宮などの途中駅でも乗り継ぐことができる。浅草発のけごん等の方は特急が乗り入れている北千住で乗り継ぐことができる。
  • 日光行の特急に乗り継げる特急と普通列車グリーン車を以下にピックアップした。
乗換駅鉄道会社列車備考
新宿小田急ロマンスカー
新宿~大宮JR東日本湘南新宿ライン普通列車グリーン車
大宮JR東日本高崎線・宇都宮線普通列車グリーン車
北千住小田急ロマンスカー
東武日光行の特急に乗り継げる特急等(管理人作成)

草津へのアクセス

  • 草津へはJR東日本が特急草津で最寄り駅の長野原草津口に乗り入れている。
  • 始発駅は上野である。JR東日本の普通列車グリーン車から途中駅で乗り継ぐことができる。特急の方は途中駅含めて乗り継げるのはない。
  • 草津行の特急に乗り継げる普通列車グリーン車をピックアップした。
乗換駅鉄道会社列車備考
上野~新前橋JR東日本高崎線・宇都宮線普通列車グリーン車
赤羽~新前橋JR東日本湘南新宿ライン普通列車グリーン車
特急草津に乗り継げる普通列車グリーン車(管理人作成)

まとめ(再掲)

  • 子連れの列車移動の負担を減らすために、特急やグリーン車を活用したい。
  • 栃木や群馬と神奈川の列車移動は、JR東日本の湘南新宿ラインや上野東京ラインなどが直通しているが、行楽地まではJRもしくは私鉄の特急しか乗り入れていない場合がある。
  • 新宿や北千住で乗り継ぐと特急やグリーン車を使って関東を縦断できる。

乳児を連れて関東の空港から旅行しよう

  • 乳児連れの場合、空港への移動の際も泣き声とおむつ交換への対応が求められる。
  • 車を使うならどの空港でも問題ないが、北関東から那覇や新千歳などに行くなら茨城がおすすめ。
  • 列車を使うなら品川・浜松町から13分、横浜から18分の羽田が良いし、特急が乗り入れている成田も候補になるだろう。

乳児連れで気を付けること

空港比較

  • 関東の羽田、成田、茨城の3空港を2022年6月時点の情報でまとめる。
  • 航空会社と就航都市はいずれも国内線のみ。
空港航空会社就航都市駐車場乗り入れ列車
羽田7491530円/日東京モノレール、京急
成田5201570円/日京成スカイライナー、成田エクスプレス
茨城140円乗り入れなし
関東の空港一覧(管理人作成)

羽田空港

  • 目的地に就航しているのが羽田発しかないなら選択の余地はない。
  • 他の空港からも就航しているとしても、都心から近いのは便利。
  • 列車で空港に行く人に特におすすめ。
項目評価詳細
航空会社数は多いものの、LCCが乗り入れていないため、運賃が高め。
就航都市最も多くの都市に就航している。
車のアクセス空港内駐車場は有料で通常期1530円/日から。周辺駐車場は1000円程度から。
列車のアクセスおむつ交換台付の列車は乗り入れていないが、品川・浜松町から13分、横浜から18分と都心から近いので大きな問題ではない。
品川や横浜までが遠い場合は、JRの在来線特急常磐線特急(ひたち・ときわ)、成田エクスプレス、踊り子・湘南などを使うのが良い。
路線や本数が多いJRの普通列車グリーン車も考えられるが、おむつ交換台のあるトイレがないので、いざという時は途中駅で下車する必要がある。ちなみにSuicaグリーン券を使うと「1枚のグリーン券で2つの列車のグリーン車を乗り継ぐ場合は、改札口を出ずに同一方向であれば可能です。」グリーン車Suicaシステムをご利用に際してのご注意(JR東日本)
羽田空港の詳細(管理人作成)

成田空港

  • LCCが乗り入れているので航空運賃を抑えやすい。
  • 列車でアクセスする場合は、空港まで特急が乗り入れているのが良い。ただし特急料金はかかってしまう。
  • 車で空港に行く人におすすめ。
項目評価詳細
航空会社LCCも乗り入れているため、安い航空券を入手できる可能性がある。
ただしLCCは運賃以外の追加費用として2,500円~3,300円/人を考慮する必要がある。空港使用料が約700円/人、支払手数料が約600円/人、預け荷物が約1800円/20kg、座席指定が約600円/人、幼児料金が0~約1500円(ピーチは0円、ジェットスターは有料)、預け荷物と座席指定は夫婦のうち一人分だけで試算。
就航都市羽田より少ないものの20都市に就航している。
車のアクセス空港内駐車場は有料で1570円/日。周辺駐車場は日数にもよるが500円程度から。
列車のアクセス京成スカイライナーが京成上野や日暮里(2,557円)から、成田エクスプレスが東京(2,872円)が乗り入れている。成田エクスプレスは東京西部の八王子や神奈川東部の大船からも直通あり。
成田空港の詳細(管理人作成)

茨城空港

  • LCCではないがスカイマークも運賃を抑えやすい。
  • 目的地が就航都市と重なっていて、北関東から車で空港に行く人におすすめ。
項目評価詳細
航空会社×航空会社はスカイマークのみ。運賃はJALやANAより安くLCCよりは高い。LCCと異なり運賃以外の追加費用がないため、LCCとトータル費用で大きな差はない。
就航都市×就航都市は那覇、福岡、神戸、新千歳のみ。
車のアクセス空港内駐車場は無料で利用できる。
列車のアクセス×列車ではアクセスできない。最寄り駅はJRの石岡駅でそこからバスとなる。バスでのアクセスよくあるご質問 交通・アクセス石岡方面のバス情報(茨城空港)
茨城空港の詳細(管理人作成)

おまけ:スーツケースを事前に送って身軽に移動しよう

  • 乳児連れだと荷物も増えがちだが、列車で空港に行く場合、泣き声やおむつ交換のために途中駅で下車する必要があるかもしれない。その時、荷物が多いと乗り降りもしにくい。
  • そう言う場合は、宿泊先に荷物を事前に送ると良い。
  • ヤマト運輸の場合、たとえば北海道だと140サイズで往復4376円、160サイズで往復4816円となる。往復宅急便スーツケース・キャリーバッグは、送れますか?(ヤマト運輸)
  • 佐川急便の場合、専用カバー220円を使うと140サイズで送れるので、北海道だと片道2288円となる。輸送料金(佐川急便)
  • 日本郵便の場合、140サイズだと片道2260円、160サイズだと片道2490円となる。ゆうパックの運賃・料金計算(日本郵便)
  • 持ち込みやスマホ利用など各種割引を受けると2000円程度になることも。LCCを使う場合は預け荷物が有料なので、それがかからなくなると費用面のデメリットもほとんどなくなる。

まとめ(再掲)

  • 乳児連れの場合、空港への移動の際も泣き声とおむつ交換への対応が求められる。
  • 車を使うならどの空港でも問題ないが、北関東から那覇や新千歳などに行くなら茨城がおすすめ。
  • 列車を使うなら品川・浜松町から13分、横浜から18分の羽田が良いし、特急が乗り入れている成田も候補になるだろう。

JR東日本の新幹線代は、買い方を工夫して節約しよう

J.Jさんによる写真ACから
  • JR東日本の新幹線チケットは、いろいろな入手方法がある
  • 利用日まで時間があるなら、えきねっとがお勧めだ。
  • 利用当日の場合は、金券ショップでばら売り回数券や株主優待割引券を購入するのが良いだろう。

JR東日本の新幹線チケットの入手方法はいろいろある

新幹線に乗るには乗車券と特急券が必要だが、それぞれを割引購入したり、セットになった切符を買ったりと、買い方を工夫することで定価より安く入手できることがある。

利用日まで時間がある場合

Andreas LischkaによるPixabayから

えきねっと:~11,350円 ※区間と切符の種類次第

一番のお勧めが、JR東日本のインターネットサービスであるえきねっとでの購入だ。切符は特急券と乗車券がセットになっており、発売数と提供区間に制約があるが、そのぶん割引額も大きい。切符には3種類あり、当日深夜1:40まで購入可能だが割引額が小さい「えきねっとトクだ値」、割引額が大きい代わりに13日前の深夜1:40までに購入する必要がある「お先にトクだ値」、さらに割引額が大きい代わりに区間も限られ20日前の深夜1:40までに購入する必要がある「お先にトクだ値スペシャル」だ。 東京~新函館北斗まではやぶさ通常期の22,690円が、お先にトクだ値スペシャルだと50%オフになる。

週末パス:~2,430円 ※使い方次第でもっとお得に

えきねっとで望みの切符が買えない場合、条件が合えば乗車券が安くなる週末パスが選択肢になる。連続する休日2日間の限定で関東甲信越と南東北が乗り放題になる切符だ。8,730円なので片道4,370円より遠いところを往復する場合、たとえば東京~福島の往復は9,500円なので770円の節約になるし、東北新幹線で最も遠い東京~くりこま高原の往復は13,600円なので4,870円の節約になる。前日までの購入が必要だし、特急券は別途購入する必要がある。

三連休東日本・函館パス:~3,030円 ※使い方次第でもっとお得に

こちらは三連休限定で関東甲信越から函館までが乗り放題になる切符だ。週末パスより目的地が遠い場合は選択肢の一つだ。たとえば、東京~一ノ関の往復は14,680円なので630円の節約になるし、東京~新函館北斗の往復は23,120円なので6,070円の節約になる。同様に前日までの購入が必要だし、特急券も必要だ。

JR東日本ダイナミックレールパック: ~1万円 ※時期路線次第

宿を予約する予定があるなら週末パスなどよりこちらが良いかもしれない。1泊以上の宿と往復の乗車券と特急券がセットとなったダイナミックレールパックもお勧めしたい。使い勝手がよく、予約は前日の18時までで、宿泊数は1泊だけから、宿泊日も旅程の何日目でもよく、往路の到着駅と復路の出発駅が異なる駅でもよい。明確に何%オフになるかは明示されていないが、えきねっとと同等の割引もあるので、他の手段の申し込み前に確認しておくとよい。

各社パッケージツアー:~1万円 ※時期路線次第

宿が全泊分必須だったり、出発&到着地が限定されていたりでも良いのであれば、旅行会社によるパッケージツアーも選択肢となる。びゅう、JTB、日本旅行など様々な会社が出しているので、インターネットや旅行代理店のチラシで比較検討すると良いだろう。

もう利用当日になってしまった場合

anncaによるPixabayから

ばら売り回数券:数百円~

新幹線にも回数券が設定されており、乗車券と指定席特急券が1枚になっていて通常料金より割引で購入できる。ただし、みどりの窓口などで購入すると6枚1セットなので利用シーンが限られる。そこで金券ショップで回数券をばらで購入すれば、当日でも利用可能だ。注意点としては、利用日に制限があり、GW、お盆、年末年始などは使えないし、全ての区間で設定されているわけではない。そういう場合は、後述の株主優待割引券を検討すると良い。ちなみにメルカリでは出品禁止品となっている。

株主優待割引券:~4,500円

目的地が遠い場合に適しているのが、株主優待割引券だ。1枚で乗車券と特急券が両方とも20%オフになり、片道に付き2枚まで使えるので最大40%オフになる。金券ショップなどで、たとえば2枚4,600円で入手して、東京~新函館北斗まではやぶさ通常期の22,690円が9,080円オフになるので、トータルで4,480円の節約になる。また回数券と異なり、利用期間に制限がないのもメリットだ。ちなみに、株を保持して入手するためには最低100株必要だが、株価が10,000円としても100万円が必要なため大きな投資が必要だ。

レール&レンタカーきっぷ: ~3,450円

レンタカーを借りる予定があるなら、レールアンドレンタカーきっぷも良い。ある条件を満たしたレンタカー予約をすると、201キロ以上の乗車券や特急券が割引になる制度だ。レンタカーの条件は出発駅から101キロ以上離れた営業所でレンタカーを6時間以上借りること。乗車券は、往復でも片道でも良いので201キロ以上だと20%オフ、特急券は10%オフになる。たとえば、東京~宇都宮でやまびこ自由席を使うと乗車券が1,940円、特急券が2,470円なので、乗車券が390円オフ、特急券が250円オフの、合計640円オフとなる。同様に東京~新函館北斗で 通常期 のはやぶさを使うと、乗車券が11,560円、特急券が11,130円なので、乗車券が2,320円オフ、特急券が1,120円オフの合計3,450円オフとなる。ただし、利用日に制限があり、GW、お盆、年末年始などは使えない。また、当日予約の場合は、レンタカー利用の3時間前までかつ11時以降の予約しか対象にならない。

窓口で最後の一工夫

Paul BrennanによるPixabayから

回数券:数百円~

前述の回数券だが、たとえば6人以上のグループとか、往復が同じ経路で3人以上のグループであれば窓口で買うのが良いだろう。割引率は一定ではく、東京~仙台のはやぶさを通常期に定価で利用すると11,200円だが、回数券だと1枚あたり10,750円となり、450円OFFとなる。 ただし、利用日に制限があり、GW、お盆、年末年始などは使えない。 また全ての区間で設定されているわけではない。

往復割引乗車券:970円~ ※片道分

遠距離の目的地であれば、往復割引乗車券がある。名前の通り乗車券を往復で購入すると適用されるのが、往復割引乗車券だ。事前準備不要で乗車券が10%オフで入手可能になる。 ただし、片道601キロ以上の経路が対象となる。たとえば東京~二戸は片道9,610円なので970円が節約できる。ちなみに、601キロというとかなり遠くまでの移動が必要だが、特急券と異なりJR各社でまたがる経路でも良い。

”はやぶさ”回避:310円

最後に特急券のみを割引で入手する方法だが、”はやぶさ”を回避することだ。はやぶさは 東北新幹線の最速列車だが、はやぶさを利用するとはやぶさ用の指定席特急料金が適用される。利用する列車を選択できるなら、あえてやまびこを利用することで、指定席特急料金が310円安くなる。

自由席特急券:520円

東京などの始発駅から乗るなら自由席特急券を利用するのも1つの選択肢だ。自由席特急券なので座席を予約できないが、始発駅なら座席を確保するのは難しくない。通常期の指定席特急券より520円安くなる。ただし、たとえば東北新幹線のはやぶさは全席指定なので利用できない。ちなみに、基準となる指定席特急券の料金は時期によって異なり、GWや春夏冬休みなどは繁忙期となり通常料金より200円高く、特定時期の月~木曜は閑散期となり通常料金より200円安い。

まとめ(再掲)

  • JR東日本の新幹線チケットは、いろいろな入手方法がある
  • 利用日まで時間があるなら、えきねっとがお勧めだ。
  • 利用当日の場合は、金券ショップで株主優待券やばら売り回数券の購入が良いだろう。