国民年金の任意加入制度で年金を増やそう

Peggy und Marco Lachmann-AnkeによるPixabayからの画像
  • 国民年金に未納期間がある60歳以上65歳未満の人は任意加入制度を利用できる。
  • 5年間で996,600円の納付をすると年金が年97,613円増え、額面でいえば10.2年で元が取れるので、長生きリスクを考えると割に合う投資とみなせるだろう。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るにはハードルが高く、利回り6%運用しても85.1歳で運用資産が枯渇してしまう。

任意加入制度とは

  • 国民年金に未納期間のある60歳以上65歳未満の人が対象で、希望者が申請して納付することで将来の年金額を増やすことができる制度である。任意加入制度(日本年金機構)、あなたも国民年金を増やしませんか?(令和3年度版)(日本年金機構)
  • メリットは、上述のとおり老齢基礎年金額を増やせること、付加保険にも加入してさらに年金額を増やせること、納付時の保険料が社会保険料控除として扱われるので節税になること、などがある。【記事】自営業の人は国民年金の付加保険で年金額を増やそう
  • デメリットは、納付したお金がいざ必要になったとしても65歳以降の給付という形でしか戻ってこないこと、年金として受け取る際に所得税や住民税の課税対象となること、などがある。後者は給付見込み額が公的年金等控除額などの控除に達しないのであれば考慮する必要はないが。

10.2年で元が取れる

  • 平成3年度の保険料納付額は月16,610円なので、5年間=60ヶ月納付すると996,600円になる。一方、給付の方は40年納付すると年780,900円なので、5年納付による増加額は97,613円になる。
  • したがって納付額/給付増加額=10.2年、65歳から受給すると75.2歳で元が取れる計算になる。納付時に所得税5%や住民税10%を払っていれば、社会保険料控除により実質的な納付額は85%になるので73.7歳で元が取れる計算になる。
  • 2年で元が取れる付加保険に比べると回収期間は長いが、長生きリスクを考えると割にあう投資とみなすことができるだろう。

自力運用で同等のリターンを得るには6%以上の運用が必要

  • 任意加入制度を利用する代わりに、自力で運用する場合と比較してみる。いざという時に別の用途に活用できるメリットもある。しかし、後述するとおりで同等のリターンを得るのはハードルが高い。
  • 60歳から65歳まで年199,320円(16,610円×12ヶ月)を積み立てながら運用し、65歳からは年97,613円を取り崩しながら運用を続けることを想定し、以下に利回りごとに運用資金が枯渇するまでの年数を示す。
  • 5%運用:82.0歳まで
  • 6%運用:85.1歳まで
  • 7%運用:90.5歳まで
  • 6%運用を続けてようやく平均寿命ぐらいまで運用資金が保てる。これより低い利回りでは途中で運用資金が枯渇してしまう。また、納付時に所得税や住民税を払っていて、実質的な積立額が少なくなると、より高利回りで運用する必要があることになる。
  • したがって、未納期間があっても任意加入制度を使わないのが適しているのは、少なくとも6%以上の利回りで運用を続けられる見込みがある人ぐらいだろう。

まとめ(再掲)

  • 国民年金に未納期間がある60歳以上65歳未満の人は任意加入制度を利用できる。
  • 5年間で996,600円の納付をすると年金が年97,613円増え、額面でいえば10.2年で元が取れるので、長生きリスクを考えると割に合う投資とみなせるだろう。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るにはハードルが高く、利回り6%運用しても85.1歳で運用資産が枯渇してしまう。

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