国民年金の任意加入制度で年金を増やそう

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  • 国民年金に未納期間がある60歳以上65歳未満の人は任意加入制度を利用できる。
  • 5年間で996,600円の納付をすると年金が年97,613円増え、額面でいえば10.2年で元が取れるので、長生きリスクを考えると割に合う投資とみなせるだろう。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るにはハードルが高く、利回り6%運用しても85.1歳で運用資産が枯渇してしまう。

任意加入制度とは

  • 国民年金に未納期間のある60歳以上65歳未満の人が対象で、希望者が申請して納付することで将来の年金額を増やすことができる制度である。任意加入制度(日本年金機構)、あなたも国民年金を増やしませんか?(令和3年度版)(日本年金機構)
  • メリットは、上述のとおり老齢基礎年金額を増やせること、付加保険にも加入してさらに年金額を増やせること、納付時の保険料が社会保険料控除として扱われるので節税になること、などがある。【記事】自営業の人は国民年金の付加保険で年金額を増やそう
  • デメリットは、納付したお金がいざ必要になったとしても65歳以降の給付という形でしか戻ってこないこと、年金として受け取る際に所得税や住民税の課税対象となること、などがある。後者は給付見込み額が公的年金等控除額などの控除に達しないのであれば考慮する必要はないが。

10.2年で元が取れる

  • 平成3年度の保険料納付額は月16,610円なので、5年間=60ヶ月納付すると996,600円になる。一方、給付の方は40年納付すると年780,900円なので、5年納付による増加額は97,613円になる。
  • したがって納付額/給付増加額=10.2年、65歳から受給すると75.2歳で元が取れる計算になる。納付時に所得税5%や住民税10%を払っていれば、社会保険料控除により実質的な納付額は85%になるので73.7歳で元が取れる計算になる。
  • 2年で元が取れる付加保険に比べると回収期間は長いが、長生きリスクを考えると割にあう投資とみなすことができるだろう。

自力運用で同等のリターンを得るには6%以上の運用が必要

  • 任意加入制度を利用する代わりに、自力で運用する場合と比較してみる。いざという時に別の用途に活用できるメリットもある。しかし、後述するとおりで同等のリターンを得るのはハードルが高い。
  • 60歳から65歳まで年199,320円(16,610円×12ヶ月)を積み立てながら運用し、65歳からは年97,613円を取り崩しながら運用を続けることを想定し、以下に利回りごとに運用資金が枯渇するまでの年数を示す。
  • 5%運用:82.0歳まで
  • 6%運用:85.1歳まで
  • 7%運用:90.5歳まで
  • 6%運用を続けてようやく平均寿命ぐらいまで運用資金が保てる。これより低い利回りでは途中で運用資金が枯渇してしまう。また、納付時に所得税や住民税を払っていて、実質的な積立額が少なくなると、より高利回りで運用する必要があることになる。
  • したがって、未納期間があっても任意加入制度を使わないのが適しているのは、少なくとも6%以上の利回りで運用を続けられる見込みがある人ぐらいだろう。

まとめ(再掲)

  • 国民年金に未納期間がある60歳以上65歳未満の人は任意加入制度を利用できる。
  • 5年間で996,600円の納付をすると年金が年97,613円増え、額面でいえば10.2年で元が取れるので、長生きリスクを考えると割に合う投資とみなせるだろう。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るにはハードルが高く、利回り6%運用しても85.1歳で運用資産が枯渇してしまう。

自営業の人は国民年金の付加保険で年金額を増やそう

  • 自営業者などの国民年金第1号被保険者は、定額保険料に加えて付加保険料を払うことができるが、ほぼ全ての人におすすめ。
  • 月400円納めた保険料を2年で回収できるうえ、納付時は所得控除もされる。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るのはハードルが高く、20歳から60歳まで長期積立して65歳から取り崩すとしても、利回り7%以上で運用し続ける必要がある。

国民年金第1号被保険者に付加保険はおすすめ

  • 国民年金には被保険者の状況に応じて第1号から第3号の被保険者がいる。
  • 自営業者などが入る第1号被保険者は、定額保険料に加えて月400円の付加保険料を払うことができる。付加保険料の納付のご案内(日本年金機構)
  • 自分で市役所等の窓口に申請するなどひと手間かかるが、ほぼすべての人におすすめ

納付保険料を2年で回収可能

  • 65歳からの国民年金の給付時に、付加保険の納付総額の半分が給付されるので、2年でトントンの計算となる。
  • しかも付加保険料は所得控除の対象なので、たとえば所得税10%住民税10%の人であれば、実質的には月320円の保険料となるので、2年の受給でプラスとなり、以降は純増。

少ないながらも注意点あり

  • そもそも納付する保険料が少額なので、40年間積み立てても年96,000円の加算額にしかならない。
  • 月400円とわずかとはいえ、何らかの理由で納付を止めるためには辞退申請書を提出する必要がある。
  • 受給前とか受給回数が2回以下とかで死亡してしまうと、納付金額より受給金額が下回ってしまうし、遺族年金などには反映されない。(死亡一時金には反映される場合があるが8,500円だけ。死亡一時金(日本年金機構))

自力運用で同等のリターンを得るには長期にわたって7%以上の運用が必要

  • 付加保険料を納付する代わりに、自力で運用する場合と比較してみる。いざという時に別の用途に活用できるメリットもある。しかし、後述するとおりで同等のリターンを得るのはハードルが高い。
  • 20歳から60歳まで月320円(400円から所得控除20%を除く)を積み立てながら運用、65歳までは運用だけ、65歳からは96,000円(400円×12か月×40年÷2)を取り崩しながら運用を続けることを想定し、以下に利回りごとに運用資金が枯渇するまでの年数を示す。
  • 6%運用:76.8歳まで
  • 7%運用:87.6歳まで
  • 8%運用:∞(取崩し金額より運用による増加分の方が多くなる)
  • 40年の長期積立&7%運用を続けてようやく平均寿命ぐらいまで運用資金が保てる。それより短い積立期間や低い利回りではすぐに運用資金が枯渇してしまう。
  • たとえば会社員を早期退職後に積立を開始した場合などで積立期間が10年程度しかない場合は、長期運用の効果が小さいので16%以上の運用を続ける必要がある。
  • 細かいことを言うと、自力運用時の配当所得や取崩し時の譲渡所得、同様に付加保険料の受給時の雑所得などに税金がかかる。年金に対する税率の方が低くなる場合が多いと思われるので、自力運用のハードルはより高くなるだろう。
  • したがって付加保険を使わないのが適している人は、40年以上の積立期間と7%以上の利回りで運用できる見込みのある人ぐらいしかいないだろう。

【参考】自力運用の資産が枯渇する年数の計算方法

  • 参考までに、①積立時、②運用時、③取崩し時のそれぞれの計算方法の概略を示す。
  • ①積立時:積立金額×年金終価係数(40年)
  • ②運用時:60歳時の積立額×終価係数(5年)
  • ③取崩し時:65歳時の運用額から運用資産が0円になる年数を計算
  • ①、②については検索すれば見つかる情報なので割愛するが、③については少し説明を加える。
  • S0:運用開始時の運用額、Sn:n年目の年末の運用額、とすると、
  • Sn = S0 ×終価係数(n年) – 取崩し額 × 年金終価係数(n年)
  • という関係があるので、Sn = 0となるnについて解く。取り崩し額をXとすると、
  • 0 = S0 * (1+r)^n – X(1+r)((1+r)^n -1)/r
  • n = log_(1+r)[(X(1+r))/(X(1+r) – S0*r)]

まとめ(再掲)

  • 自営業者などの国民年金第1号被保険者は、定額保険料に加えて付加保険料を払うことができるが、ほぼ全ての人におすすめ。
  • 月400円納めた保険料を2年で回収できるうえ、納付時は所得控除もされる。
  • 自分で資産運用して同等のリターンを得るのはハードルが高く、20歳から60歳まで長期積立して65歳から取り崩すとしても、利回り7%以上で運用し続ける必要がある。

iDeCoやマッチング拠出で、所得税や住民税を節税しよう

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  • 60歳以降の資産形成を考えている人は、個人型確定拠出年金(iDeCo)や企業型確定拠出年金(企業型DC)のマッチング拠出で節税しよう。
  • 積立時と受取時に税制メリットがあるので、会社員や主婦などは上限まで拠出するのが良いが、自営業者の場合は上限まで拠出すると拠出しすぎでメリットも限定されるので要注意。
  • 会社勤めなどで退職金がある場合は、受取タイミングを1年ずらすとさらに税金を抑えられ、50歳になる年の12月までに早期退職して65歳で受け取ると税制メリットは最大化する。

長期投資に回せる資金があるならiDeCoなどの活用を検討しよう

  • iDeCoや企業型DCは原則60歳以降ではないと引き出せないが、60歳以降のための資産形成を考えているなら税制メリットがあるので活用を検討すると良い。
  • 国民に長期積立を促す制度で、選べる金融商品は元本確保型の定期預金、保険などや、元本変動型の投資信託があるので、取れるリスクに応じて選択するところだが、長期で見れば多少の変動リスクがあってもリターンが大きくなる投資信託を選択するのが良いだろう。
  • 拠出額については、iDeCoであれば自分で決められるし、企業型DCであれば事業者の拠出額に加えて自己負担で拠出額を増やすこと(マッチング拠出)も可能だ。後述する税制メリットがあるので長期投資に回せる資金があるならできるだけ多く拠出するのがよい。ただし、これも後述するが自営業者の場合の上限は月6.8万円だが、ここまで拠出するとメリットも限定されるので注意が必要だ。

積立時と受取時の税制メリット

  • まずは積立時。拠出額が所得控除されるので、たとえば所得税が10%、住民税が10%の人が、月2万円を拠出すると4000円の節税になり、30年間で144万円を節税する効果がある。
  • 次に運用中の配当などの利益が非課税になるのだが、無分配型の投資信託でも同じ効果があるので、これについては大きなメリットではないだろう。
  • 最後に受取時だが、一時金として一括の受け取り、年金として分割の受け取り、それらを併用する3パターンがあるが、退職所得として扱われる一括の受け取りを優先し、課税額が大きいなら併用も検討するのが良いだろう。以降では一括の受け取りについて記載する。
  • 退職所得の課税対象額の計算方法は『(収入金額(源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除額) × 1 / 2 = 退職所得の金額』である。No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)(国税庁)
  • 税額の計算は『原則として他の所得と分離して所得税額を計算します』(同上)で、上記の課税対象額に対して累進課税の所得税がかかる。別紙 退職所得の源泉徴収税額の速算表(国税庁)
  • たとえば、月2万円を30年間積み立てて720万円の拠出金に対して運用がうまくいって1500万円になったとする。退職所得控除は40万円×20年+70万円×10年=1500万円となり、退職所得は0円で非課税となる。iDeCo等を使わずに運用すると売却益の780万円が譲渡所得となり、所得税と住民税による約20%の156万円を節税する効果がある。

拠出のしすぎに注意

  • 上記のようなメリットはあるのだが常にメリットがあるとは限らない。具体的には、自営業者は月6.8万円まで拠出できるが、拠出額を大きくしすぎて相対的に退職所得控除が小さくなるとメリットは限定的になってしまう。
  • たとえば、月6万円を30年間積み立てて2160万円の拠出をしたものの、ほとんど金利の付かない定期預金で運用したり、運用の失敗があったりで2200万円にしかならなかったとすると、退職所得控除は同様の1500万円、退職所得は350万円となる。ここに所得税20%(から控除額42.7万円を除く)で28.3万円、住民税10%で35万円を支払うことになり、40万円の運用益に対して63.3万円の税金がかかってしまう。
  • 仮に運用がうまくいって、2160万円の拠出が4500万円になったとすると、退職所得控除は同様の1500万円、退職所得は1500万円となる。ここに所得税33%(から控除額153.6万円を除く)で341.4万円、住民税10%で150万円を支払うことになり、2340万円の運用益に対して491.4万円の税金(税率21%)がかかってしまう。これであればiDeCoなどを使わずに譲渡所得として扱われた方が税率を下げられる。
  • 拠出額を増やせば、積立時の節税効果もその分大きくなり損をする話ではないかもしれないが、60歳以降まで解約できないリスクを考えると、拠出額を3万円程度に抑えるなどのバランスをとるのが良いかもしれない。

退職金と受取タイミングをずらして節税しよう

  • 会社員が60歳の定年退職時に退職金をもらえる場合、同じタイミングで企業型DCを一括で受け取ると、課税対象額が増えてしまう。
  • たとえば、退職金が1000万円、月2万円を30年間積み立てて720万円の拠出金に対して運用がうまくいって1500万円になったとする。退職所得控除は1500万円となり、退職所得は500万円となる。ここに所得税20%(から控除額42.7万円を除く)で57.3万円、住民税10%で50万円、計107.3万円の課税となる。
  • それを60歳の定年時は退職金のみ受け取り、企業型DCはiDeCoに移管して積立を1年間継続して翌年一括で受け取ることにする。退職時は退職金1000万円に対して退職所得控除1500万円なので非課税となり、翌年iDeCoの一括受け取り1524万円(月2万円を積立、運用で増えなかったと仮定)に対して退職所得控除は前年受け取り退職所得との重複期間を(1000-800)/70+20=22.8⇒端数切り捨てで22年と計算※するので、(1500+70)-(40*20+70*2)=630万円となり、退職所得は447万円となる。ここに所得税20%(から控除額42.7万円を除く)で46.7万円、住民税10%で44.7万円、計91.4万円の課税となり、同時受け取りより15.9万円の節税になる。※計算式はNo.2732 退職手当等に対する源泉徴収(国税庁)より
  • ちなみに退職金がもらえる早期退職をする場合は、50歳になる年の12月までに退職すると退職所得控除を最大限受け取ることができる。『前年以前4年内(確定拠出年金の老齢給付金として支給される一時金の支払を受けた年分は前年以前14年内)に他の支払者から支払われた退職手当等(以下「前の退職手当等」といいます。)がある場合』(同上)は重複期間を計算する必要ありだが、それ以前であれば重複期間を考慮する必要はない。『前年以前14年以内』というのはiDeCoの受け取り年の前年からその年を含む14年間になる※ので、iDeCoが65歳まで積み立てられることを考えると、前述のとおり50歳になる年の12月までに退職して、65歳まで積み立てを継続すれば退職所得控除を最大限受け取ることができる。※前年以前4年以内の説明より退職手続きについて(中小企業退職金共済事業本部)

まとめ(再掲)

  • 60歳以降の資産形成を考えている人は、個人型確定拠出年金(iDeCo)や企業型確定拠出年金(企業型DC)のマッチング拠出で節税しよう。
  • 積立時と受取時に税制メリットがあるので、会社員や主婦などは上限まで拠出するのが良いが、自営業者の場合は上限まで拠出すると拠出しすぎでメリットも限定されるので要注意。
  • 会社勤めなどで退職金がある場合は、受取タイミングを1年ずらすとさらに税金を抑えられ、50歳になる年の12月までに早期退職して65歳で受け取ると税制メリットは最大化する。

外国株等を外貨建て取引する際は為替差益に注意しよう

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  • 為替差益は雑所得に該当し、多くの場合、20万円以下なら確定申告不要
  • ただし損益通算や医療費控除などで確定申告するなら、20万円以下でも申告する必要あり
  • 外貨から円貨にしたり資産を購入したりした時のレートで為替差益を算出しなくてはならない

為替差益は雑所得

  • 国税庁のHPにそのものの記載は見つからなかったが、為替差損益は雑所得と思われる。たとえば『外国株式等の譲渡対価の邦貨換算額相当額が、株式等の譲渡に係る収入金額として取り扱われることとなるため、為替差損益を雑所得として区分する必要はありません。』外貨建取引による株式の譲渡による所得(国税庁)という記載を見ると、雑所得であることが前提となっていると思われる。
  • ちなみに雑所得の説明はNo.1500 雑所得(国税庁)にあるが為替差益の記載はない。

20万円以下は確定申告不要な場合あり

  • 確定申告については、たとえば『給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える』確定申告が必要な方(国税庁)など、いくつか申告が必要な条件があり、いずれも当てはまらなければ申告不要。
  • ちなみに『医療費控除やふるさと納税(寄附金控除)などの適用を受ける場合は、20万円以下の所得も含めて確定申告を行います』副収入などがある方の確定申告(国税庁)とのことで、雑所得だけ確定申告しないというのはできないと思われる。

為替差益は外貨で資産購入した時にも計算が必要

  • 円建で外国株を売買するときは為替差益を計算する必要はない。【再掲】『外国株式等の譲渡対価の邦貨換算額相当額が、株式等の譲渡に係る収入金額として取り扱われることとなるため、為替差損益を雑所得として区分する必要はありません。』外貨建取引による株式の譲渡による所得(国税庁)
  • しかし円建だと取引のたびに為替手数料が必要になってくる。たとえばSBI証券の場合、為替スプレッドに為替手数料が含まれていて1米ドルあたり0.25円となる。為替取引(SBI証券)。したがって、継続的に外国株に投資するなら外貨で受け取る方が手数料を抑えられる。
  • とはいえ、外貨で受けとった売却金や配当をすぐに次の投資に回せるとは限らない。外貨のまま保有している間に為替差益が発生してしまう場合がありうる。
  • 気付いた時に外貨建てMMFにしておけば為替差益を小さくできるものの発生自体は回避できないし、『為替差益を所得として認識する必要があります』預け入れていた外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合の為替差損益の取扱い(国税庁)と回答もしている。
  • 結局、コストを払って円建とするか、手間をかけて取引ごとのレートを記録しておくのどちらかとなる。

レートの確認方法

  • 取引ごとのレートを記録する場合だが、SBI証券では過去の為替取引レートを確認することはできない。過去の為替取引レートは確認できますか?(SBI証券)
  • 国税庁は「電信売相場、電信買相場及び電信売買相場の仲値については、原則として、その者の主たる取引金融機関のものによることとするが、合理的なものを継続して使用している場合には、これを認める」法第57条の3《外貨建取引の換算》関係(国税庁)という見解なので、合理的に継続利用できる値を使えばよいと思われる。
  • たとえば、外国為替市況(日次)(日本銀行)などを使っても良いだろう。

まとめ(再掲)

  • 為替差益は雑所得に該当し、多くの場合、20万円以下なら確定申告不要
  • ただし損益通算や医療費控除などで確定申告するなら、20万円以下でも申告する必要あり
  • 外貨から円貨にしたり資産を購入したりした時のレートで為替差益を算出しなくてはならない

つみたてNISA枠を使い切ろう

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  • つみたてNISAは40万円の非課税投資枠が毎年あるので、使い切れるように設定しよう。
  • 毎月1回の買付なら33,333円を設定すると、12か月で399,996円でほぼ使い切ることができる。
  • 毎日買付なら1,619円を設定して、さらに『「ボーナス月コース」および「NISA枠ぎりぎり注文」の設定をします』とのこと。つみたてNISA投資枠を使い切ることはできますか。(SBI証券)

枠を使い切るには年内に受渡を完了させる

  • 毎日買付の場合、注意が必要。枠を使い切るには年内に受渡まで完了させる必要がある。
  • 投資信託の売買は4つのステップにわかれている。
  • ①注文:まずは注文から。注文するとその金額が買付余力から差し引かれる。
  • ②締切:営業日の15:00で注文が確定する。ここを過ぎると注文をキャンセルできない。
  • ③約定:投資信託の価額が決まる。
  • ④受渡:数日後に受渡と支払が行われる。その年の取引とみなされるのはこの受渡が完了したものまで。今年のNISA、今年のうちに!2020年非課税投資枠利用期限のご案内(SBI証券)

毎日買付から毎月買付に変更した場合

  • SBI証券では三井住友カードによるクレジットカード払いが可能になった。記事『SBI証券と三井住友カードで投資信託を積み立てよう
  • しかし『積立コースは「毎月」、買付日は「1日」のみです』とのこと。三井住友カードのクレカ積立(SBI証券)
  • 毎日買付設定をしていた場合は少し再設定の手間がかかるので、設定方法を以下で説明する。
  • ① クレジットカード登録
  • ② 既存の毎日買付設定を削除
  • ③ 今年の投資可能枠の残りを確認 ※1
  • ④ 今年の積立投資予定額を確認 ※2
  • ⑤ ③-④で端数があるなら、新規にその端数の現金買付を設定 ※3
  • ⑥ 端数の買付完了後に、⑤の買付設定を削除
  • ⑦ 新規にクレジットカード買付を設定
  • ※1 SBI証券の場合、口座管理⇒口座(円建)⇒サマリーなどに表示されているNISA/つみたてNISA投資可能枠
  • ※2 たとえば今年の積立が5ヶ月あるなら33,333円×5=166,665円
  • ※3 毎月買付の日付を、適宜、次回発注予定日が当月になるようにすると良いだろう

国内籍ETFで外国資産投資をしてみよう

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  • ETFには国内市場で投資できる国内籍と、外国市場で投資できる外国籍がある。
  • 国内籍にも外国株式市場連動のETFなどがあり外国資産に投資することは容易。
  • 外国資産の方が実質的な税率は高いが、利回りも高いので運用の選択肢になるだろう。

国内籍のETFはお手軽

国内籍ETFで外国資産投資が可能

  • 国内籍と言っても、外国株式市場の指標に連動するような外国資産を取り扱っているETFは存在する。銘柄一覧(日本取引所グループ)
  • 外国籍のETFの方が種類も多く取引量も多いというメリットはあるが、国内籍でも米国株式市場の指標に連動するものなどは1日の売買代金が数億円規模になる。
  • そのようなメジャーな指標と連動するETFに投資するなら、国内籍ETFで十分だろう。

外国資産の税率にはやや注意

  • 国内資産向けでも外国資産向けでも変わらないところは、源泉徴収される税率は約20%、所得控除などが余っていれば課税対象額を0円にすることが可能なところなど。
  • さらには国内籍の外国資産のETFは、2020年から始まった二重課税調整制度により、現地源泉徴収と国内源泉徴収の二重課税問題が解消されている。投資信託等に係る二重課税調整について(楽天証券)
  • ただし異なるところは、国内資産には総合課税で申告することによって配当控除が最大10%受けられるが、外国資産にはそのようなメリットはない。
  • また所得控除が余っていて確定申告で課税対象額を0円にできたとしても、現地源泉徴収済みの税金、たとえば米国なら10%分、の還付は受けられない。
  • そういった事情から、課税総所得が330万円までは10%(695万円までは5%)ほど、外国資産に投資した時の実質的な税率が高くなってしまう。
課税所得金額国内資産税率外国資産税率備考
0円0.0%10.0%所得控除により課税所得0円
~194.9万円5.0%15.0%国内資産は配当控除を適用
~329.9万円5.0%15.2%同上
~694.9万円15.2%20.3%外国資産は源泉徴収税率を適用
~899.9万円18.3%20.3%同上
法人税引き後の配当原資に対する所得税と住民税を合計した税率(管理人作成)

利回りを考えれば外国資産ETFも選択肢に

  • 税率を抑えることを最優先するとか国内企業を応援するとかの理由があれば、国内資産を選択するのはあり。
  • ただし、利回りという観点で考えると国内資産と比べて外国資産の利回りが1.1倍あれば税率の差は埋まる。実際、外国資産のパフォーマンスはそれ以上あるので、外国資産のETFを投資対象に含めると良いだろう。

まとめ(再掲)

  • ETFには国内市場で投資できる国内籍と、外国市場で投資できる外国籍がある。
  • 国内籍にも外国株式市場連動のETFなどがあり外国資産に投資することは容易。
  • 外国資産の方が実質的な税率は高いが、利回りも高いので運用の選択肢になるだろう。

【編集履歴】

  • 2021/06/20 配当原資に対する税率の表を追加。合わせて前後の文面を修正。

株、ETF、投資信託を使い分けよう

Janine BolonによるPixabayからの画像
  • 人によって、どのような資産の運用効率が良いかは異なる。
  • 株、債券、REITなどの個別銘柄は、それらの知識がある人に適している。
  • ETFと投資信託のどちらを選ぶかは、所得控除額の余りや今後の運用方針による。
個別銘柄の知識所得控除の余り運用方針運用対象
あり株、債券、REITなどの個別銘柄
なしありETF
なしなし短期売買ETF
なしなし長期積立投資信託
運用対象分類

個別銘柄の知識があるなら株・債権・REIT

  • 株・債権・REITなどの個別銘柄の知識があり、市場連動型の投資信託やETFよりも大きなリターンを得られる自信があるなら、個別銘柄を運用するのが良いだろう。
  • 特定の企業を応援したいとか(逆に応援したくないとか)、株主優待が魅力的とかもあるかもしれないが、それらを除けば市場平均と比べて少ないリスクで大きなリターンが得られる自信があるかどうか次第だ。
  • ちなみに株式の売買手数料は、1注文毎の金額で手数料が決まるスタンダードプランの場合、50~100万円に対して535円、1日の注文金額で手数料が決まるアクティブプランの場合、100万円までなら0円なので、投資金額に対して0~0.1%程度となる。手数料(SBI証券)
  • 一方、市場連動型の投資信託やETFは売買手数料がかからないものを選んでも、毎年かかる信託報酬は少なくとも0.1%程度はかかる。
  • したがって、あくまで投資対象の個別銘柄への知識がある場合に限られるが、手数料の観点からも個別銘柄を運用するのが望ましい。

所得控除の余りがあるか短期売買するならETF

  • ETFと投資信託は似ているがETFで運用した方が良い場合が二つある。(ETFのメリットや注意点はこちら⇒記事「ETFで資産を運用してみよう」)
  • 一つは所得控除が余っている場合である。税金の観点から考えると、長期積立している時は配当金や配当金相当額はできるだけ受け取らず、運用会社の方で再投資してもらうのが望ましい。なぜなら配当金などをいったん受け取って自分で再投資したとしても、受け取る際に所得税と住民税がかかるので再投資に回せる金額が少なくなってしまうからだ。しかし所得控除が余っているなら税金を意識する必要はない。
  • もう一つが短期売買などで換金する運用方針の場合である。無分配型の投資信託で配当金への課税を回避すれば、売却時の譲渡益の課税まで徴収を先延ばしできる。しかし短期売買する運用方針であればそのメリットもないので、ETFを選択しても良いだろう。

所得控除の余りがなく長期積立するなら投資信託

  • 投資信託を選択するのはETFの場合の裏返しである。所得控除の余りがなく、短期売買せず長期積立で運用する場合は、投資信託の徴税を先送りできるメリットを利用するのが良いだろう。

まとめ(再掲)

  • 人によって、どのような資産の運用効率が良いかは異なる。
  • 株、債券、REITなどの個別銘柄は、それらの知識がある人に適している。
  • ETFと投資信託のどちらを選ぶかは、所得控除額の余りや今後の運用方針による。

ETFで資産を運用してみよう

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  • 初心者向けの運用資産として投資信託があるが、似たような運用資産にETFがある。
  • 投資信託と同様に指標に連動するうえ、株式と同様に即時の売買ができる。
  • さらに保有するETFを貸し出すことで金利を受け取れるサービスもあるが、確定申告が必須になるなどいくつか注意点もあり。

投資信託とETF

  • 投資信託とETFの共通点としては、どちらも指標に連動する資産なので、株式の個別銘柄を保有することと比べるとリスクが小さく、初心者向けなところだろう。
  • 手数料も、投資信託にノーロードで売買手数料がかからないものがあるように、ETFにもかからないものがある。
  • 異なるところとしては、ETFは信託報酬が投資信託より割安なところだが、投資信託も割安なものが出てきているので大きな違いではないだろう。
  • それよりは、株式と同じように即時の売買ができるところがメリットだろう。投資信託は申込から約定して受け渡しまで5営業日かかることもあるが、ETFは成り行きで売買すれば即時取引ができる。
  • また投資信託は売買を申し込んだ時点ではいくらで約定するかわからないが、ETFは株と同じように希望する金額を指値で売買できるのもメリットだ。
  • ただしETFの注意点としては、売買代金や出来高が小さいETFを選んでしまうとなかなか成約しないこともあるので、何を買うかの選択には注意が必要だ。

貸株サービスを利用しよう

  • ETFを買ったら、貸株サービスの利用を検討してみよう。
  • 投資信託には、保有する投資信託に応じてポイントが付与されるサービスがある。投信マイレージサービス(SBI証券)、投資信託資産形成ポイント(楽天証券)
  • ETFには、株式全般に提供されている貸株サービスを利用することで金利を受け取ることができる。貸株サービスについて(SBI証券)、貸株サービス(楽天証券)
  • 同じような投資対象であれば、投資信託へのポイントサービスより、貸株サービスの金利の方が有利なことが多いので、そういう点でもETFにメリットがある。

貸株サービスの注意事項3点!

  • しかし貸株サービスには注意点が三つある。確定申告にまつわる①貸株金利と②配当金相当額、加えて③証券会社の倒産リスクだ。
  • まず①貸株金利だが、貸株サービスでETFを貸すと、預貯金の利息のように金利を得られる。
  • 預貯金の利息が利子所得として源泉分離課税されるのと異なり、貸株金利は雑所得として扱われるので総合課税として確定申告する必要がある。ちなみに住民税は必ず確定申告する必要があるが、所得税は各所得が申告不要制度の対象であれば申告なしも選択可能である。確定申告が必要な方(国税庁)
  • 次に②配当金相当額だが、ETFを貸している間に配当されると、受け取るのは配当金ではなく配当金相当額になる。配当金は配当所得だが配当金相当額は雑所得になる。
  • 配当所得だと、総合課税で確定申告して配当控除を受けたり、申告分離課税で確定申告して損益通算したり、申告不要で源泉徴収で済ませたりできるし、特定口座で運用していれば年間取引報告書を証券会社が発行してくれるので確定申告の作業も容易になる。
  • しかし雑所得なので総合課税しか選択できないうえ配当控除は対象外だし、貸株金利と同様に確定申告も必要だ。さらに特定口座で運用していても年間取引報告書に含まれないので確定申告の際は自分で計算する必要がある。
  • ちなみに、所得税分は源泉徴収されて口座に入金される。貸株サービスの基本ルール(楽天証券)
  • 確定申告の仕方次第で、源泉徴収と総合課税の二重課税は回避できると思われる。貸株って?(松井証券)
  • 国税庁などで明確な記載が見つからなかったので、申告方法に不安がある場合は税務署に確認すると良いだろう。
  • 最後に③証券会社の倒産リスクだが、証券会社が倒産してしまっても自身が保有しているETFや株は通常は投資者保護の対象となっている。分別管理(楽天証券)、分別管理・投資者保護基金への加入(SBI証券)
  • しかし貸している間のETFや株は投資者保護の対象外である。貸株サービスの基本ルール(楽天証券)、貸株サービスのサービス概要(SBI証券)
  • つまり貸したETFや株が戻ってこない可能性がある。証券会社の倒産は多くはないと思うが、貸株金利というリターンに対してETFや株が返ってこないのは大きなリスクだろう。

取れる対処はあるが、やれることは限られる

  • ②配当金相当額については、楽天証券を利用している人なら株主優先・予想有配優先コースを利用すると、配当金が支払われるタイミングで自動的にETFを返してもらえるので、配当金相当額ではなく配当金として受け取ることができる。株主優待・配当金自動取得サービスについて(楽天証券)
  • また、他の証券会社を利用していてそのようなサービスがない場合は、手作業でその時期だけ貸株サービスを停止すれば配当金として受け取ることができる。
  • しかし①貸株金利の雑所得扱いは避けられないし、③証券会社の倒産リスクは財務状況やコーポレートガバナンスがしっかりしている会社を選んだとしてもリスクゼロにはできない。これらのデメリットが受け入れられないなら、貸株サービスを利用しないとか、やっぱり投資信託を利用するとかも検討すると良いだろう。

まとめ(再掲)

  • 初心者向けの運用資産として投資信託があるが、似たような運用資産にETFがある。
  • 投資信託と同様に指標に連動するうえ、株式と同様に即時の売買ができる。
  • さらに保有するETFを貸し出すことで金利を受け取れるサービスもあるが、確定申告が必須になるなどいくつか注意点もあり。

【編集履歴】

  • 2021/06/12 「配当金相当額」の表記のぶれを統一

被扶養者の配偶者に資産運用してもらって節税しよう

  • 被扶養者の配偶者がいる場合は、配偶者の所得控除の余りや税率を確認してみよう。
  • 配偶者が資産運用による所得を確定申告することで、その所得に対する税金がかからなくなったり税率が下がったりする可能性がある。
  • ただし扶養を維持するためには収入を130万円未満にする必要があるので、給与収入だけで130万円近くある場合は配偶者による資産運用は控えるのが良いだろう。

上場株式等の配当所得への課税

上場株式等の譲渡所得への課税

  • 次に譲渡利益に対する課税について確認する。
  • 上場株式等の譲渡所得は、源泉徴収ありの特定口座であれば配当所得と同様に所得税15%と住民税5%の合計20%が源泉徴収される。No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)(国税庁)
  • 源泉徴収されていれば納税を完了させることもできるが、確定申告で申告分離課税にすることも可能である。(源泉徴収されてなければ確定申告は必須)

まずは損益通算と繰越控除

  • 株式等を売買すれば利益が出るときもあれば逆に損失が出る時もある。
  • 譲渡損失がある場合、特定口座での取引であれば配当所得と相殺される分の税金が控除される。No.1476 特定口座制度(国税庁)
  • 譲渡損失があっても特定口座以外だったり、別の証券会社などの口座に譲渡損失があったりした場合は、確定申告で申告分離課税として利益と損失を相殺する。No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除(国税庁)
  • 繰越損失がある場合も、確定申告で申告分離課税として今期の利益と過去の損失を相殺する。

所得控除を受けよう

  • ここからが本題。被扶養者の配偶者が資産運用するメリットは主に二つある。一つ目は確定申告で所得控除を活用できること。
  • たとえば、パートやアルバイトの年収が80万円であれば、給与所得控除が55万円なので25万円の所得になるが、所得税の基礎控除は48万円なので所得控除が23万円分余っている。
  • たとえば10万円の配当所得を確定申告すると、10万円が全て控除されて源泉徴収の2万円が還付される。
  • 譲渡所得でも同様。こちらは分離課税となるが、総合課税に対して控除しきれなかった所得控除は分離課税の所得から控除できるため。税金の基礎知識(2)(大和証券)、第1節 所得税(野村グループ)

配当所得を総合課税にして税率を抑えよう

  • 仮にパートやアルバイトの年収が103万円あり、給与所得控除と基礎控除を使い切ってしまった場合でも、確定申告で税率を下げられるという二つ目のメリットがある。
  • 所得税の総合課税の税率は課税される所得金額に応じて5~40%で変わるため、前述のように源泉徴収時の税率15%より抑えられる場合がある。No.2260 所得税の税率(国税庁)
  • たとえば10万円の配当所得を確定申告すると、課税対象の所得も10万円なので194.9万円以下の所得に対する5%の税率が適用となり、源泉徴収の2万円から1万円が還付される。
  • さらに配当所得には、日本国内に本店のある法人からの配当などに限定されるが、上記の税率を下げた税金から税金自体を減らす配当控除という税額控除もある。No.1250 配当所得があるとき(配当控除)(国税庁)
  • 配当所得に対して最大10%の税額が控除されるので、10万円の配当所得に対して最大1万円の税額控除が可能になる。上記の例でいえば10万円に対して5%の所得税5,000円が全額控除され、最終的に所得税が0円になる。
  • ちなみに譲渡所得を総合課税で申告することはできないので、上記のようなメリットはない。

所得控除を増やそう

  • 外国株の配当なので配当控除の対象外とか、譲渡所得なので総合課税で申告できないとかでも、節税できる可能性は残されている。
  • 事前の準備が必要だが、生命保険や個人型確定拠出年金iDeCo(以降ではiDeCoと記載)に加入することで、所得控除を増やすことだ。
  • 生命保険にもいろいろあるが、中にはいつでも解約でき、解約しても元本割れしない預金のような生命保険もある。生命保険なんて不要と考えていた人でも検討してよいだろう。じぶんの積立(明治安田生命)
  • 月額5,000円を積み立てると年額6万円となり、そのうち3.5万円が所得控除される。所得税率15%の譲渡所得が控除されれば5,250円の節税となる。No.1140 生命保険料控除(国税庁)
  • iDeCoは、原則として60歳になるまで引き出すことができないというデメリットはあるものの、運用益が非課税になったり、受給時に各種控除が使えたりがあるが、ここではその年に積み立てた全額が所得控除になるというメリットが大きい。iDeCo(イデコ)の特徴?(国民年金基金連合会)
  • 満額で積み立てれば27.6万円が所得控除され、同様に譲渡所得が控除されれば4万円以上の節税となる。iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ(国民年金基金連合会)、No.1135 小規模企業共済等掛金控除(国税庁)

外国税額控除を利用しよう

  • 所得控除や税額控除を用いても税金が残る場合でも、税金を減らせる可能性は残っている。
  • 外国への所得税を支払っている場合は、確定申告して海外税額控除を受けられる可能性がある。No.1240 居住者に係る外国税額控除(国税庁)
  • たとえばパートやアルバイトの収入が103万円、米国株の配当が10万円、控除は給与所得控除55万円と基礎控除48万円だけだった場合、所得総額は給与所得控除を除いた58万円、国外所得は米国株の配当の10万円、課税対象となる所得は所得総額から基礎控除を除いた10万円、所得税率5%、所得税5000円となる。
  • 外国税額控除の限度額は、5,000円×(国外所得10万円/所得総額58万円)=862円となり、この例では所得税率が約4%になる。

住民税も確定申告しよう

  • 住民税でも確定申告することで様々なメリットを受けられるが、所得税と住民税はいくつか異なるところがある。
  • 同じところから説明すると、損益通算と繰越控除については所得税と同様に、特定口座内で損益通算できれば良いが、そうでないなら確定申告で損益通算しよう。
  • 総合課税で余った所得控除を分離課税の控除に使えるところも同様なので、所得控除が余っていれば確定申告しよう。個人の市民税・都民税の分離課税について(武蔵村山市)、分離課税(横須賀市)
  • 異なるところを説明すると、所得控除額は異なる。たとえば基礎控除は所得税が48万円に対して住民税では43万円だし、生命保険料控除も年額6万円を積み立てていても所得控除は2.8万円分だけ。
  • 最も大きい違いは、所得に応じて払う住民税の所得割の税率が固定されていて、多くの自治体で10%となっている。源泉徴収される住民税の税率は5%なので、確定申告で所得控除や税額控除しきれないとかえって税率が高くなってしまう。個人住民税(東京都主税局)
  • 配当控除もあるが最大で2.8%なので、適用できたとしても7.2%で源泉徴収時の税率より高い。配当控除の計算方法について(藤沢市)、住民税のさまざまな控除について(姫路市)
  • 外国税額控除は、住民税で個別に計算されるのではなく所得税の控除額の30%を上限に控除される。No.1240 居住者に係る外国税額控除(国税庁)
  • あと、住民税は所得に応じた所得割だけでなく、合計所得金額以上で一定額課税される均等割があり、その判定金額や税額は自治体により異なるが、たとえば東京都であれば45万円を超えると5,000円が課税される。個人住民税(東京都主税局)
  • 合計所得金額は申告不要制度を利用した配当所得や譲渡所得は含まないが、確定申告すると含まれてしまう。また繰越損失や所得控除の適用前の金額なので、最終的に所得割が0円になるケースでも均等割は0円にならない。目安としては10万円の利益に対して源泉徴収住民税は5%の5,000円なので、それより所得が小さければ住民税は申告不要にするのが良いだろう。
  • いずれにせよ、所得税と住民税とで異なる課税方式を選択することができるので、確定申告するか源泉徴収で納税を済ませる(申告不要制度を利用する)か、どちらが住民税に適しているか検討するのがよい。住民税において所得税と異なる課税方式を選択する場合(国税庁)
  • 確定申告の選択という点でいえば、複数の証券会社などに口座を保有している場合、源泉徴収ありの特定口座であれば口座ごとに確定申告するかどうかも選択できる。特定口座とは(国税庁)、上場株式等の所得にかかる申告について(加古川市)
  • 被扶養者だと所得が少ないので所得税については確定申告して、住民税については上記のように検討するのが良いだろう。

配偶者に資産運用してもらう場合に一番大事なこと

  • 配偶者に資産運用してもらう場合に一番大事なことは、資産運用による収入を被扶養の範囲に抑えること。
  • 被扶養の対象は、年金、健康保険、所得控除の3点があるので条件を順々に説明する。
  • まず年金については、国民年金の第3号被保険者になるには年収が130万円未満という条件がある。従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き(日本年金機構)
  • そして年収には資産所得などの恒常的な収入を含めるとある。国民年金法における被扶養配偶者の認定基準の運用について(厚生労働省)
  • ちなみに『この扶養の判定基準である「恒常的な収入」に株式の譲渡所得や配当が含まれるかについては明確な規定はありません。実務では、申告された配当について「恒常的な収入」に含めて計算していることが多いようです。』との資料もあるので、配当収入については含まれると考えておくと良いだろう。株式譲渡益・配当と社会保険料の関係(大和総研)
  • ただ、株等の譲渡収入も考慮する事例や、特定口座年間取引報告書で確認している事例もあるので、正確なところは役所などに確認すると良いだろう。株等の譲渡収入がある被扶養者の取扱いについて(公立学校共済組合鹿児島支部)、§7 被扶養者の認定及び取消(公立学校共済組合広島支部)
  • 次に健康保険については、同様に年収が130万円未満という条件がある。収入がある者についての被扶養者の認定について(厚生労働省)
  • ここでも年収の詳細は扶養する側の保険組合に確認するとよいだろう。
  • 最後に扶養側の所得控除だが、配偶者の合計所得によって扶養者の配偶者特別控除が減る。扶養者の合計所得金額が900万円以下で、配偶者の合計所得が95万円を超えると、扶養者の方の所得控除が38万円から減り始める。No.1195 配偶者特別控除(国税庁)
  • 年金と社会保険の収入が130万円未満というのは、給与収入控除55万円と基礎控除48万円(所得税の場合)を差し引くと所得が27万円未満に該当するため95万円より十分小さいことから、所得控除を意識する必要はないだろう。
  • 被扶養条件からすると、もし配偶者がすでに130万円近い給与収入を得ているのであれば、残念ながらここまで記載してきた配偶者による資産運用のメリットはないだろう。

まとめ(再掲)

  • 被扶養者の配偶者がいる場合は、配偶者の所得控除の余りや税率を確認してみよう。
  • 配偶者が資産運用による所得を確定申告することで、その所得に対する税金がかからなくなったり税率が下がったりする可能性がある。
  • ただし扶養を維持するためには収入を130万円未満にする必要があるので、給与収入だけで130万円近くある場合は配偶者による資産運用は控えるのが良いだろう。

SBI証券と三井住友カードで投資信託を積み立てよう

ひと手間かけると現金やポイントがもらえる

  • 2021年4月時点では、ひと手間かけることで以下のようなポイントなどがもらえる
  • SBI証券の口座開設:5,500円~
  • 三井住友カードの申込:1,000円相当~
  • 三井住友カードの利用:10,000円相当~
  • SBI証券で三井住友カード決済:3,000円相当/年

SBI証券の口座開設

  • 2021年4月時点では、SBI証券の公式サイトにて口座開設キャンペーンはやっていない。
  • ただし、価格.comなどの紹介サイト経由で口座開設して一定の条件を満たすと5,500円がえられたり、アフィリエイトサイトのセルフバックを経由して申し込むとそれ以上の報酬が得られたりすることがある。⇒記事「A8.netの自己アフィリエイト・セルフバックで節約しよう
  • ちなみに、既に口座開設済みの人から紹介を受ける「IPOフレンズプログラム」というのもあるが130ポイント程度が得られるだけなのでお勧めしない。

三井住友カードに申し込もう

  • 公式サイトでは、2021年4月30日までだがカードを作ると1,000円相当のギフトコードがもらえるキャンペーンを開催していて、さらにカード利用額の20%が上限10,000円相当まで戻ってくる特典がある。
  • さらにポイントサイトやアフィリエイトサイトのセルフバック経由で申し込むと10,000円相当のポイントや報酬が得られることもある。
  • わざわざポイントサイトなどの会員登録は面倒という人は、既にSBI証券の口座開設が済んでいれば別のキャンペーン(SBI証券にログイン後のバナーからアクセスする必要あり)もあり、特典の上限が13,000円相当まで増額しているので、こちらを利用するのもありだろう。
  • ちなみに、既にカード保有済みの人から紹介を受ける「三井住友カードご紹介特典」もあるが、2,000円相当のポイントがもらえるだけなので、上記の特典付きのキャンペーンがある場合はそちらの方がおすすめだ。

SBI証券で三井住友カード払いの投信積立をしよう

  • 2021年2月5日にSBIホールディングスからお知らせがあり、「2021年6月30日(水)に以下のサービスの提供を開始します」「三井住友カードが発行するクレジットカードで投資信託が買える「投信積立サービス」」とのこと。
  • 「5万円/月を上限として、三井住友カードが発行するクレジットカードで決済が可能となり、決済金額の0.5%分のVポイントが付与されます。※2」とのことなので、5万円×0.5%=250円相当のポイントが付与される。
  • ちなみに「※2 銀聯、ビジネスカード、コーポレートカード、一部の提携カード、デビットカード、プリペイドカードなどは対象となりません。」とのことで、対象外の一部の提携カードが何を指しているか詳細は明らかではないが、Vポイントが付与されないカードは対象外の可能性が高いと思われる。
  • また、三井住友カードは「合計5万円以上ご利用でボーナスポイントをプレゼント!」にて利用額に応じたボーナスをプレゼントをしているが、前述のカード申込キャンペーンの対象である三井住友カード(NL)は、残念ながらこのボーナスの対象外である。

まとめ(再掲)

  • 2021年4月時点では、ひと手間かけることで以下のようなポイントなどがもらえる
  • SBI証券の口座開設:5,500円~
  • 三井住友カードの申込:1,000円相当~
  • 三井住友カードの利用:10,000円相当~
  • SBI証券で三井住友カード決済:3,000円相当/年