税や社会保険の免除や減免を受けるなら合計所得を抑えよう

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  • 収入が多いに越したことはないが、収入が増えると税金が増えたり、社会保険の免除や減免が受けられなくなったりする場合がある。
  • 収入 > 合計所得 > 総所得金額等 > 課税所得 という大小関係があるが、免除や減免を受けるためには合計所得を抑えると良い。
  • 合計所得は特別控除を含まないため、納税が源泉徴収で済む上場株式等で資産運用すると良い。

免除や減免を受けるには合計所得を抑えよう

  • 税金や社会保険に対する課税や免除などの条件はいろいろあるが、全額免除や高い減免は合計所得、一部免除や低い減免であれば総所得金額等や課税所得で判定される。
分類対象者 判定対象備考
所得税個人課税所得所得控除後の金額に対して累進課税される。
住民税非課税(均等割)個人合計所得特別控除、繰越控除、所得控除前の所得で判定される。退職所得は含まない。個人住民税が非課税になるかた(武蔵野市)、合計所得金額(大阪市)
住民税非課税(所得割)個人総所得金額等特別控除、所得控除前の所得で判定される。
国民年金免除(全額)世帯合計所得特別控除※、繰越控除、所得控除前の世帯の各所得が対象。※特別控除については公的機関による記載見つからず。活用したい国民年金保険料免除の所得制限(2):前年所得に基づく原則的な基準(マネーの達人)
国民年金免除(一部)世帯課税所得(一部控除除外)扶養親族等控除、社会保険料控除等は含まれるが、生命保険料控除や寄付金控除等など含まれないものあり。国民年金保険料の免除・猶予申請(羽幌町)、保険料の免除制度(大阪市)、免除関係について(市民課)(名護市)
国民年金免除(失業特例)世帯所得?失業の場合、所得を考慮しないという記載と、考慮するという記載の両方があり、詳細不明。国民年金の免除制度について【国民年金保険料の納付が難しい方へ】(龍ヶ崎市)、ご存じですか?国民年金保険料は、退職(失業)による特例免除があります!!(室戸市)
国民健康保険の減免世帯総所得金額等一時金として分離課税される退職所得は含まれない。国民健康保険料の計算方法、通知、軽減について(江東区)、所得が少ない方への国民健康保険料の軽減(立川市)
介護保険個人年金収入+年金除く合計所得(特別控除含む)個人の収入と所得で判定されるが、世帯の課税状況も考慮される。介護保険料の算定の基礎となる合計所得金額とはなんですか。(杉並区)、介護保険料の算定に用いる金額(ひたちなか市)
後期高齢者医療制度の減免世帯総所得金額等保険料の算定方法賦課のもととなる所得金額(東京都後期高齢者医療広域連合)
表 税金や社会保険に対する判定対象の所得一覧(管理人作成)

合計所得を抑えるには源泉徴収される所得を活用しよう

  • 合計所得を抑えるためには、確定申告しなくても良い収入を得る、または、各収入に対する控除がある収入を得る手段が考えられる。
  • 手軽に得られる収入の中だと、給与所得、利子所得、上場株式等の配当所得、上場株式等の譲渡所得が当てはまる。
  • 給与は給与所得控除があり、利子所得は源泉徴収されて所得には含まれず、上場株式等の配当所得、上場株式等の譲渡所得は、源泉徴収ありの特定口座で取引をすれば確定申告しないことも可能になり、所得に含めないことも可能になる。
分類源泉徴収 総合課税 申告分離課税備考
給与所得給与所得控除あり No.1410 給与所得控除(国税庁)
利子所得No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)(国税庁)
上場株式等の配当所得源泉徴収ありの特定口座で納税していれば合計所得に含まれない。
上場株式等の譲渡所得源泉徴収ありの特定口座で納税していれば合計所得に含まれない。 繰越控除あり(ただし合計所得は控除前の金額)No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除(国税庁)
金地金の譲渡所得特別控除あり(ただし合計所得は控除前の金額)No.3161 金地金の譲渡による所得(国税庁)
保険等の一時所得特別控除あり(ただし合計所得は控除前の金額)No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき (国税庁)
退職所得No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)(国税庁)
公的年金等の雑所得公的年金等控除あり No.1600 公的年金等の課税関係(国税庁)
FXなどの先物取引に係る雑所得繰越控除あり(ただし合計所得は控除前の金額)No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係No.1523 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除 (国税庁)
為替差益、貸株金利などの雑所得
表 所得に対する課税方式の一覧(管理人作成)
  • 上場株式等の配当所得、上場株式等の譲渡所得に対する課税方式は、所得税と住民税とで別のものを選択できる。所得税分は確定申告して税率を抑えつつ、住民税は申告不要として所得を抑えるのも良い。
  • 退職所得は、一時金としての受け取りであれば所得に含まれないことから、あまり気にする必要はない。
  • 60歳以上であれば、公的年金を受け取りつつ公的年金控除を用いて所得を抑えるのも良い。公的年金控除に余りがあるなら、退職所得を年金として受け取るのも良い。
  • 65歳以上の介護保険の判定に使われる所得は特別控除を含むので、金地金の取引や保険返戻金などを活用するのも良い。
  • FX、為替差益、貸株金利などは、所得に算入され特別控除などもないので、免除や減免を受けようと思う人には向かない運用資産である。

まとめ(再掲)

  • 収入が多いに越したことはないが、収入が増えると税金が増えたり、社会保険の免除や減免が受けられなくなったりする場合がある。
  • 収入 > 合計所得 > 総所得金額等 > 課税所得 という大小関係があるが、免除や減免を受けるためには合計所得を抑えると良い。
  • 合計所得は特別控除を含まないため、納税が源泉徴収で済む上場株式等で資産運用すると良い。

退職後の社会保険料は免除や減免を受けると5.7~10.2万円に

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  • 会社員が退職すると社会保険は自分で払う必要があり、健康保険は年金生活になっても払い続ける必要がある。
  • 国民年金は所得税や住民税の課税対象となる収入があっても全額免除できる場合がある(ただし免除期間分は減額される)
  • 健康保険に全額免除はないが、収入に対する厳しい条件をクリアすることで7割軽減でき、家族構成にもよるが東京都世田谷区では5.7~10.2万円になる。

40~59歳までは国民年金&国民健康保険

  • 会社員として勤務していると厚生年金や健康保険組合による健康保険料が給与天引きされるが、早期退職すると自分で社会保険料を納める必要がある。
  • 納める金額は家族構成、前年の収入、居住する市区町村によって異なるので、夫婦+子供一人、夫給与収入98万円、妻給与収入65万円、首都である東京都の23区で人口最大の世田谷区、で考える。
項目年額[円]免除・減免年額[円]備考
国民年金398,6400収入によらず20~60歳の人は一人当たり月額16,610円なので、2人分×12ヶ月で計算。国民年金保険料(日本年金機構)
ただし収入次第で一部~全額免除があり、左記は全額免除の場合。
国民健康保険190,00057,000所得割額は、賦課基準額に対して基礎医療分7.13%+支援金分2.41%+介護分2.41%がかかるが、付加基準額が夫婦ともに0円なので0円。
均等割額は、基礎医療分38,800×3+支援金分13,200×3+介護分17,000×2で計算。保険料の計算方法(世田谷区)
ただし世帯収入次第で2~7割の減免があり、左記は7割減免の場合。
588,64057,000
  • 国民年金は2年分を現金で前納すると2人分で765,100円、15,940円/月・人となる。国民年金保険料の「2年前納」制度(日本年金機構)
  • 国民年金で付加保険料を払うと2人分で9,600円、月400円・人の追加納付となる。付加保険料の納付のご案内(日本年金機構)
  • 国民年金は前年所得と扶養親族次第で納付を免除されることがある。たとえば給与所得のみで扶養親族等が2名の場合は給与収入が192万円以下で全額免除され、配偶者は給与収入が122万円以下で全額免除される。もちろん給付は免除されている期間の分は減ってしまう。国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(日本年金機構)
  • 国民健康保険は世帯収入により2~7割の軽減を受けられることがあるが、国民年金と比べて厳しい条件となる。たとえば、夫給与収入98万円、妻給与収入65万円だと、世帯の所得が53万円となり7割軽減を受けられる。国民健康保険料の均等割額の軽減制度(世田谷区)
  • ちなみに、所得税と住民税は、夫給与収入98万円、妻給与収入65万円だけだとともに非課税となるので、収入から引かれるのは社会保険料のみとなる。
  • また、もし株式等の配当所得や譲渡所得があっても、源泉徴収ありの特定口座で納税を済ませば、上記の免除や軽減は受けられるので、金融資産を保有している市民に有利な制度となっている。

60~64歳までは国民健康保険(と国民年金の任意加入)

  • 60歳になると国民年金の納付義務はなくなる。ただし、未納期間や免除期間がある場合、将来の年金額を増やすために任意で納付することができる。任意加入制度(日本年金機構)
  • それ以外は40~59歳の時と同様である。
項目年額[円]軽減年額[円]備考
国民健康保険190,00057,00059歳までと同様

65~74歳までは国民健康保険と介護保険

  • 65歳からは年金を受給する立場となる。
  • 国民健康保険は、世帯に40~64歳の人がいれば介護保険分を払いつつ、65歳以上の人の分は個人で払うことになる。
  • 納める金額は家族構成、前年の収入、居住する市区町村によって異なるので、夫婦のみ、東京都世田谷区、夫年金収入153万円、妻年金収入80万円で考える。
項目年額[円]軽減年額[円]備考
国民健康保険104,00031,200 所得割額は、付加基準額に対して基礎医療分7.13%+支援金分2.41%がかかるが、賦課基準額が夫婦ともに0円なので0円。
均等割額は、基礎医療分38,800×2+支援金分13,200×2で計算。保険料の計算方法(世田谷区)
64歳までと同様に世帯収入次第で2~7割の減免があり、左記は7割減免の場合。
介護保険70,45270,452基準額74,106円に対して、夫は第4段階(係数0.65)の48,204円、妻は第2段階(係数0.3)の22,248円で計算。世田谷区の介護保険料(世田谷区)
174,452101,652
  • 国民健康保険は世帯収入により2~7割の軽減を受けられるのは65歳未満と同様。たとえば、夫年金収入153万円、妻年金収入80万円だと、世帯の所得が0万円となり7割軽減を受けられる。国民健康保険料の均等割額の軽減制度(世田谷区)
  • ちなみに公的年金等控除は110万円で、給与所得控除の55万円の倍額であり、さらに公的年金等控除は給与所得控除と併用できるため、年金受給者に有利な制度となっている。

75歳からは後期高齢者医療と介護保険

  • 75歳になると国民健康保険制度から後期高齢者医療制度に変わる。
項目年額[円]軽減年額[円]備考
後期高齢者医療88,20026,460 所得割額は、付加のもととなる所得金額に対して8.72%かかるが、所得金額が夫婦ともに0円なので0円。
均等割額は、44,100×2で計算。後期高齢者医療制度 保険料(世田谷区)
国民健康保険と同様に世帯収入次第で2~7割の減免があり、左記は7割減免の場合。
介護保険70,45270,45265~74歳と同様
158,65296,912
  • 後期高齢者医療は世帯収入により2~7割の軽減を受けられるのは国民健康保険と同様。たとえば、夫年金収入153万円、妻年金収入80万円だと、世帯の所得が0万円となり7割軽減を受けられる。

まとめ(再掲)

  • 会社員が退職すると社会保険は自分で払う必要があり、健康保険は年金生活になっても払い続ける必要がある。
  • 国民年金は所得税や住民税の課税対象となる収入があっても全額免除できる場合がある(ただし免除期間分は減額される)
  • 健康保険に全額免除はないが、収入に対する厳しい条件をクリアすることで7割軽減でき、家族構成にもよるが東京都世田谷区では5.7~10.2万円になる。

国内籍ETFで外国資産投資をしてみよう

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  • ETFには国内市場で投資できる国内籍と、外国市場で投資できる外国籍がある。
  • 国内籍にも外国株式市場連動のETFなどがあり外国資産に投資することは容易。
  • 外国資産の方が実質的な税率は高いが、利回りも高いので運用の選択肢になるだろう。

国内籍のETFはお手軽

国内籍ETFで外国資産投資が可能

  • 国内籍と言っても、外国株式市場の指標に連動するような外国資産を取り扱っているETFは存在する。銘柄一覧(日本取引所グループ)
  • 外国籍のETFの方が種類も多く取引量も多いというメリットはあるが、国内籍でも米国株式市場の指標に連動するものなどは1日の売買代金が数億円規模になる。
  • そのようなメジャーな指標と連動するETFに投資するなら、国内籍ETFで十分だろう。

外国資産の税率にはやや注意

  • 国内資産向けでも外国資産向けでも変わらないところは、源泉徴収される税率は約20%、所得控除などが余っていれば課税対象額を0円にすることが可能なところなど。
  • さらには国内籍の外国資産のETFは、2020年から始まった二重課税調整制度により、現地源泉徴収と国内源泉徴収の二重課税問題が解消されている。投資信託等に係る二重課税調整について(楽天証券)
  • ただし異なるところは、国内資産には総合課税で申告することによって配当控除が最大10%受けられるが、外国資産にはそのようなメリットはない。
  • また所得控除が余っていて確定申告で課税対象額を0円にできたとしても、現地源泉徴収済みの税金、たとえば米国なら10%分、の還付は受けられない。
  • そういった事情から、課税総所得が330万円までは10%(695万円までは5%)ほど、外国資産に投資した時の実質的な税率が高くなってしまう。
課税所得金額国内資産税率外国資産税率備考
0円0.0%10.0%所得控除により課税所得0円
~194.9万円5.0%15.0%国内資産は配当控除を適用
~329.9万円5.0%15.2%同上
~694.9万円15.2%20.3%外国資産は源泉徴収税率を適用
~899.9万円18.3%20.3%同上
法人税引き後の配当原資に対する所得税と住民税を合計した税率(管理人作成)

利回りを考えれば外国資産ETFも選択肢に

  • 税率を抑えることを最優先するとか国内企業を応援するとかの理由があれば、国内資産を選択するのはあり。
  • ただし、利回りという観点で考えると国内資産と比べて外国資産の利回りが1.1倍あれば税率の差は埋まる。実際、外国資産のパフォーマンスはそれ以上あるので、外国資産のETFを投資対象に含めると良いだろう。

まとめ(再掲)

  • ETFには国内市場で投資できる国内籍と、外国市場で投資できる外国籍がある。
  • 国内籍にも外国株式市場連動のETFなどがあり外国資産に投資することは容易。
  • 外国資産の方が実質的な税率は高いが、利回りも高いので運用の選択肢になるだろう。

【編集履歴】

  • 2021/06/20 配当原資に対する税率の表を追加。合わせて前後の文面を修正。

株、ETF、投資信託を使い分けよう

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  • 人によって、どのような資産の運用効率が良いかは異なる。
  • 株、債券、REITなどの個別銘柄は、それらの知識がある人に適している。
  • ETFと投資信託のどちらを選ぶかは、所得控除額の余りや今後の運用方針による。
個別銘柄の知識所得控除の余り運用方針運用対象
あり株、債券、REITなどの個別銘柄
なしありETF
なしなし短期売買ETF
なしなし長期積立投資信託
運用対象分類

個別銘柄の知識があるなら株・債権・REIT

  • 株・債権・REITなどの個別銘柄の知識があり、市場連動型の投資信託やETFよりも大きなリターンを得られる自信があるなら、個別銘柄を運用するのが良いだろう。
  • 特定の企業を応援したいとか(逆に応援したくないとか)、株主優待が魅力的とかもあるかもしれないが、それらを除けば市場平均と比べて少ないリスクで大きなリターンが得られる自信があるかどうか次第だ。
  • ちなみに株式の売買手数料は、1注文毎の金額で手数料が決まるスタンダードプランの場合、50~100万円に対して535円、1日の注文金額で手数料が決まるアクティブプランの場合、100万円までなら0円なので、投資金額に対して0~0.1%程度となる。手数料(SBI証券)
  • 一方、市場連動型の投資信託やETFは売買手数料がかからないものを選んでも、毎年かかる信託報酬は少なくとも0.1%程度はかかる。
  • したがって、あくまで投資対象の個別銘柄への知識がある場合に限られるが、手数料の観点からも個別銘柄を運用するのが望ましい。

所得控除の余りがあるか短期売買するならETF

  • ETFと投資信託は似ているがETFで運用した方が良い場合が二つある。(ETFのメリットや注意点はこちら⇒記事「ETFで資産を運用してみよう」)
  • 一つは所得控除が余っている場合である。税金の観点から考えると、長期積立している時は配当金や配当金相当額はできるだけ受け取らず、運用会社の方で再投資してもらうのが望ましい。なぜなら配当金などをいったん受け取って自分で再投資したとしても、受け取る際に所得税と住民税がかかるので再投資に回せる金額が少なくなってしまうからだ。しかし所得控除が余っているなら税金を意識する必要はない。
  • もう一つが短期売買などで換金する運用方針の場合である。無分配型の投資信託で配当金への課税を回避すれば、売却時の譲渡益の課税まで徴収を先延ばしできる。しかし短期売買する運用方針であればそのメリットもないので、ETFを選択しても良いだろう。

所得控除の余りがなく長期積立するなら投資信託

  • 投資信託を選択するのはETFの場合の裏返しである。所得控除の余りがなく、短期売買せず長期積立で運用する場合は、投資信託の徴税を先送りできるメリットを利用するのが良いだろう。

まとめ(再掲)

  • 人によって、どのような資産の運用効率が良いかは異なる。
  • 株、債券、REITなどの個別銘柄は、それらの知識がある人に適している。
  • ETFと投資信託のどちらを選ぶかは、所得控除額の余りや今後の運用方針による。

ETFで資産を運用してみよう

Markus WinklerによるPixabayからの画像
  • 初心者向けの運用資産として投資信託があるが、似たような運用資産にETFがある。
  • 投資信託と同様に指標に連動するうえ、株式と同様に即時の売買ができる。
  • さらに保有するETFを貸し出すことで金利を受け取れるサービスもあるが、確定申告が必須になるなどいくつか注意点もあり。

投資信託とETF

  • 投資信託とETFの共通点としては、どちらも指標に連動する資産なので、株式の個別銘柄を保有することと比べるとリスクが小さく、初心者向けなところだろう。
  • 手数料も、投資信託にノーロードで売買手数料がかからないものがあるように、ETFにもかからないものがある。
  • 異なるところとしては、ETFは信託報酬が投資信託より割安なところだが、投資信託も割安なものが出てきているので大きな違いではないだろう。
  • それよりは、株式と同じように即時の売買ができるところがメリットだろう。投資信託は申込から約定して受け渡しまで5営業日かかることもあるが、ETFは成り行きで売買すれば即時取引ができる。
  • また投資信託は売買を申し込んだ時点ではいくらで約定するかわからないが、ETFは株と同じように希望する金額を指値で売買できるのもメリットだ。
  • ただしETFの注意点としては、売買代金や出来高が小さいETFを選んでしまうとなかなか成約しないこともあるので、何を買うかの選択には注意が必要だ。

貸株サービスを利用しよう

  • ETFを買ったら、貸株サービスの利用を検討してみよう。
  • 投資信託には、保有する投資信託に応じてポイントが付与されるサービスがある。投信マイレージサービス(SBI証券)、投資信託資産形成ポイント(楽天証券)
  • ETFには、株式全般に提供されている貸株サービスを利用することで金利を受け取ることができる。貸株サービスについて(SBI証券)、貸株サービス(楽天証券)
  • 同じような投資対象であれば、投資信託へのポイントサービスより、貸株サービスの金利の方が有利なことが多いので、そういう点でもETFにメリットがある。

貸株サービスの注意事項3点!

  • しかし貸株サービスには注意点が三つある。確定申告にまつわる①貸株金利と②配当金相当額、加えて③証券会社の倒産リスクだ。
  • まず①貸株金利だが、貸株サービスでETFを貸すと、預貯金の利息のように金利を得られる。
  • 預貯金の利息が利子所得として源泉分離課税されるのと異なり、貸株金利は雑所得として扱われるので総合課税として確定申告する必要がある。ちなみに住民税は必ず確定申告する必要があるが、所得税は各所得が申告不要制度の対象であれば申告なしも選択可能である。確定申告が必要な方(国税庁)
  • 次に②配当金相当額だが、ETFを貸している間に配当されると、受け取るのは配当金ではなく配当金相当額になる。配当金は配当所得だが配当金相当額は雑所得になる。
  • 配当所得だと、総合課税で確定申告して配当控除を受けたり、申告分離課税で確定申告して損益通算したり、申告不要で源泉徴収で済ませたりできるし、特定口座で運用していれば年間取引報告書を証券会社が発行してくれるので確定申告の作業も容易になる。
  • しかし雑所得なので総合課税しか選択できないうえ配当控除は対象外だし、貸株金利と同様に確定申告も必要だ。さらに特定口座で運用していても年間取引報告書に含まれないので確定申告の際は自分で計算する必要がある。
  • ちなみに、所得税分は源泉徴収されて口座に入金される。貸株サービスの基本ルール(楽天証券)
  • 確定申告の仕方次第で、源泉徴収と総合課税の二重課税は回避できると思われる。貸株って?(松井証券)
  • 国税庁などで明確な記載が見つからなかったので、申告方法に不安がある場合は税務署に確認すると良いだろう。
  • 最後に③証券会社の倒産リスクだが、証券会社が倒産してしまっても自身が保有しているETFや株は通常は投資者保護の対象となっている。分別管理(楽天証券)、分別管理・投資者保護基金への加入(SBI証券)
  • しかし貸している間のETFや株は投資者保護の対象外である。貸株サービスの基本ルール(楽天証券)、貸株サービスのサービス概要(SBI証券)
  • つまり貸したETFや株が戻ってこない可能性がある。証券会社の倒産は多くはないと思うが、貸株金利というリターンに対してETFや株が返ってこないのは大きなリスクだろう。

取れる対処はあるが、やれることは限られる

  • ②配当金相当額については、楽天証券を利用している人なら株主優先・予想有配優先コースを利用すると、配当金が支払われるタイミングで自動的にETFを返してもらえるので、配当金相当額ではなく配当金として受け取ることができる。株主優待・配当金自動取得サービスについて(楽天証券)
  • また、他の証券会社を利用していてそのようなサービスがない場合は、手作業でその時期だけ貸株サービスを停止すれば配当金として受け取ることができる。
  • しかし①貸株金利の雑所得扱いは避けられないし、③証券会社の倒産リスクは財務状況やコーポレートガバナンスがしっかりしている会社を選んだとしてもリスクゼロにはできない。これらのデメリットが受け入れられないなら、貸株サービスを利用しないとか、やっぱり投資信託を利用するとかも検討すると良いだろう。

まとめ(再掲)

  • 初心者向けの運用資産として投資信託があるが、似たような運用資産にETFがある。
  • 投資信託と同様に指標に連動するうえ、株式と同様に即時の売買ができる。
  • さらに保有するETFを貸し出すことで金利を受け取れるサービスもあるが、確定申告が必須になるなどいくつか注意点もあり。

【編集履歴】

  • 2021/06/12 「配当金相当額」の表記のぶれを統一

被扶養者の配偶者に資産運用してもらって節税しよう

  • 被扶養者の配偶者がいる場合は、配偶者の所得控除の余りや税率を確認してみよう。
  • 配偶者が資産運用による所得を確定申告することで、その所得に対する税金がかからなくなったり税率が下がったりする可能性がある。
  • ただし扶養を維持するためには収入を130万円未満にする必要があるので、給与収入だけで130万円近くある場合は配偶者による資産運用は控えるのが良いだろう。

上場株式等の配当所得への課税

上場株式等の譲渡所得への課税

  • 次に譲渡利益に対する課税について確認する。
  • 上場株式等の譲渡所得は、源泉徴収ありの特定口座であれば配当所得と同様に所得税15%と住民税5%の合計20%が源泉徴収される。No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)(国税庁)
  • 源泉徴収されていれば納税を完了させることもできるが、確定申告で申告分離課税にすることも可能である。(源泉徴収されてなければ確定申告は必須)

まずは損益通算と繰越控除

  • 株式等を売買すれば利益が出るときもあれば逆に損失が出る時もある。
  • 譲渡損失がある場合、特定口座での取引であれば配当所得と相殺される分の税金が控除される。No.1476 特定口座制度(国税庁)
  • 譲渡損失があっても特定口座以外だったり、別の証券会社などの口座に譲渡損失があったりした場合は、確定申告で申告分離課税として利益と損失を相殺する。No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除(国税庁)
  • 繰越損失がある場合も、確定申告で申告分離課税として今期の利益と過去の損失を相殺する。

所得控除を受けよう

  • ここからが本題。被扶養者の配偶者が資産運用するメリットは主に二つある。一つ目は確定申告で所得控除を活用できること。
  • たとえば、パートやアルバイトの年収が80万円であれば、給与所得控除が55万円なので25万円の所得になるが、所得税の基礎控除は48万円なので所得控除が23万円分余っている。
  • たとえば10万円の配当所得を確定申告すると、10万円が全て控除されて源泉徴収の2万円が還付される。
  • 譲渡所得でも同様。こちらは分離課税となるが、総合課税に対して控除しきれなかった所得控除は分離課税の所得から控除できるため。税金の基礎知識(2)(大和証券)、第1節 所得税(野村グループ)

配当所得を総合課税にして税率を抑えよう

  • 仮にパートやアルバイトの年収が103万円あり、給与所得控除と基礎控除を使い切ってしまった場合でも、確定申告で税率を下げられるという二つ目のメリットがある。
  • 所得税の総合課税の税率は課税される所得金額に応じて5~40%で変わるため、前述のように源泉徴収時の税率15%より抑えられる場合がある。No.2260 所得税の税率(国税庁)
  • たとえば10万円の配当所得を確定申告すると、課税対象の所得も10万円なので194.9万円以下の所得に対する5%の税率が適用となり、源泉徴収の2万円から1万円が還付される。
  • さらに配当所得には、日本国内に本店のある法人からの配当などに限定されるが、上記の税率を下げた税金から税金自体を減らす配当控除という税額控除もある。No.1250 配当所得があるとき(配当控除)(国税庁)
  • 配当所得に対して最大10%の税額が控除されるので、10万円の配当所得に対して最大1万円の税額控除が可能になる。上記の例でいえば10万円に対して5%の所得税5,000円が全額控除され、最終的に所得税が0円になる。
  • ちなみに譲渡所得を総合課税で申告することはできないので、上記のようなメリットはない。

所得控除を増やそう

  • 外国株の配当なので配当控除の対象外とか、譲渡所得なので総合課税で申告できないとかでも、節税できる可能性は残されている。
  • 事前の準備が必要だが、生命保険や個人型確定拠出年金iDeCo(以降ではiDeCoと記載)に加入することで、所得控除を増やすことだ。
  • 生命保険にもいろいろあるが、中にはいつでも解約でき、解約しても元本割れしない預金のような生命保険もある。生命保険なんて不要と考えていた人でも検討してよいだろう。じぶんの積立(明治安田生命)
  • 月額5,000円を積み立てると年額6万円となり、そのうち3.5万円が所得控除される。所得税率15%の譲渡所得が控除されれば5,250円の節税となる。No.1140 生命保険料控除(国税庁)
  • iDeCoは、原則として60歳になるまで引き出すことができないというデメリットはあるものの、運用益が非課税になったり、受給時に各種控除が使えたりがあるが、ここではその年に積み立てた全額が所得控除になるというメリットが大きい。iDeCo(イデコ)の特徴?(国民年金基金連合会)
  • 満額で積み立てれば27.6万円が所得控除され、同様に譲渡所得が控除されれば4万円以上の節税となる。iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ(国民年金基金連合会)、No.1135 小規模企業共済等掛金控除(国税庁)

外国税額控除を利用しよう

  • 所得控除や税額控除を用いても税金が残る場合でも、税金を減らせる可能性は残っている。
  • 外国への所得税を支払っている場合は、確定申告して海外税額控除を受けられる可能性がある。No.1240 居住者に係る外国税額控除(国税庁)
  • たとえばパートやアルバイトの収入が103万円、米国株の配当が10万円、控除は給与所得控除55万円と基礎控除48万円だけだった場合、所得総額は給与所得控除を除いた58万円、国外所得は米国株の配当の10万円、課税対象となる所得は所得総額から基礎控除を除いた10万円、所得税率5%、所得税5000円となる。
  • 外国税額控除の限度額は、5,000円×(国外所得10万円/所得総額58万円)=862円となり、この例では所得税率が約4%になる。

住民税も確定申告しよう

  • 住民税でも確定申告することで様々なメリットを受けられるが、所得税と住民税はいくつか異なるところがある。
  • 同じところから説明すると、損益通算と繰越控除については所得税と同様に、特定口座内で損益通算できれば良いが、そうでないなら確定申告で損益通算しよう。
  • 総合課税で余った所得控除を分離課税の控除に使えるところも同様なので、所得控除が余っていれば確定申告しよう。個人の市民税・都民税の分離課税について(武蔵村山市)、分離課税(横須賀市)
  • 異なるところを説明すると、所得控除額は異なる。たとえば基礎控除は所得税が48万円に対して住民税では43万円だし、生命保険料控除も年額6万円を積み立てていても所得控除は2.8万円分だけ。
  • 最も大きい違いは、所得に応じて払う住民税の所得割の税率が固定されていて、多くの自治体で10%となっている。源泉徴収される住民税の税率は5%なので、確定申告で所得控除や税額控除しきれないとかえって税率が高くなってしまう。個人住民税(東京都主税局)
  • 配当控除もあるが最大で2.8%なので、適用できたとしても7.2%で源泉徴収時の税率より高い。配当控除の計算方法について(藤沢市)、住民税のさまざまな控除について(姫路市)
  • 外国税額控除は、住民税で個別に計算されるのではなく所得税の控除額の30%を上限に控除される。No.1240 居住者に係る外国税額控除(国税庁)
  • あと、住民税は所得に応じた所得割だけでなく、合計所得金額以上で一定額課税される均等割があり、その判定金額や税額は自治体により異なるが、たとえば東京都であれば45万円を超えると5,000円が課税される。個人住民税(東京都主税局)
  • 合計所得金額は申告不要制度を利用した配当所得や譲渡所得は含まないが、確定申告すると含まれてしまう。また繰越損失や所得控除の適用前の金額なので、最終的に所得割が0円になるケースでも均等割は0円にならない。目安としては10万円の利益に対して源泉徴収住民税は5%の5,000円なので、それより所得が小さければ住民税は申告不要にするのが良いだろう。
  • いずれにせよ、所得税と住民税とで異なる課税方式を選択することができるので、確定申告するか源泉徴収で納税を済ませる(申告不要制度を利用する)か、どちらが住民税に適しているか検討するのがよい。住民税において所得税と異なる課税方式を選択する場合(国税庁)
  • 確定申告の選択という点でいえば、複数の証券会社などに口座を保有している場合、源泉徴収ありの特定口座であれば口座ごとに確定申告するかどうかも選択できる。特定口座とは(国税庁)、上場株式等の所得にかかる申告について(加古川市)
  • 被扶養者だと所得が少ないので所得税については確定申告して、住民税については上記のように検討するのが良いだろう。

配偶者に資産運用してもらう場合に一番大事なこと

  • 配偶者に資産運用してもらう場合に一番大事なことは、資産運用による収入を被扶養の範囲に抑えること。
  • 被扶養の対象は、年金、健康保険、所得控除の3点があるので条件を順々に説明する。
  • まず年金については、国民年金の第3号被保険者になるには年収が130万円未満という条件がある。従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き(日本年金機構)
  • そして年収には資産所得などの恒常的な収入を含めるとある。国民年金法における被扶養配偶者の認定基準の運用について(厚生労働省)
  • ちなみに『この扶養の判定基準である「恒常的な収入」に株式の譲渡所得や配当が含まれるかについては明確な規定はありません。実務では、申告された配当について「恒常的な収入」に含めて計算していることが多いようです。』との資料もあるので、配当収入については含まれると考えておくと良いだろう。株式譲渡益・配当と社会保険料の関係(大和総研)
  • ただ、株等の譲渡収入も考慮する事例や、特定口座年間取引報告書で確認している事例もあるので、正確なところは役所などに確認すると良いだろう。株等の譲渡収入がある被扶養者の取扱いについて(公立学校共済組合鹿児島支部)、§7 被扶養者の認定及び取消(公立学校共済組合広島支部)
  • 次に健康保険については、同様に年収が130万円未満という条件がある。収入がある者についての被扶養者の認定について(厚生労働省)
  • ここでも年収の詳細は扶養する側の保険組合に確認するとよいだろう。
  • 最後に扶養側の所得控除だが、配偶者の合計所得によって扶養者の配偶者特別控除が減る。扶養者の合計所得金額が900万円以下で、配偶者の合計所得が95万円を超えると、扶養者の方の所得控除が38万円から減り始める。No.1195 配偶者特別控除(国税庁)
  • 年金と社会保険の収入が130万円未満というのは、給与収入控除55万円と基礎控除48万円(所得税の場合)を差し引くと所得が27万円未満に該当するため95万円より十分小さいことから、所得控除を意識する必要はないだろう。
  • 被扶養条件からすると、もし配偶者がすでに130万円近い給与収入を得ているのであれば、残念ながらここまで記載してきた配偶者による資産運用のメリットはないだろう。

まとめ(再掲)

  • 被扶養者の配偶者がいる場合は、配偶者の所得控除の余りや税率を確認してみよう。
  • 配偶者が資産運用による所得を確定申告することで、その所得に対する税金がかからなくなったり税率が下がったりする可能性がある。
  • ただし扶養を維持するためには収入を130万円未満にする必要があるので、給与収入だけで130万円近くある場合は配偶者による資産運用は控えるのが良いだろう。

年内取引で損失を確定させて納税を先送りしよう

  • 株式の譲渡所得や配当所得で確定した利益があり、かつ、含み損資産がある場合は、あえて損失を確定させることで納税を先送りすることができる。
  • たとえば100万円の確定利益と、100万円の含み損資産がある場合を考える。
  • ① 損失確定せずに、翌年以降に含み損が解消した際に売却
  • ② 損失確定後にすぐ買いなおして、翌年以降に100万円値上がりした際に売却
  • ①の場合、確定利益に対して約20万円の税金が源泉徴収されたり確定申告で納税したりする必要がある。ただし含み損が解消した際の売却には税金はかからない。
  • ②の場合、損失を確定させると損益通算されて、約20万円を納税しなくてもよくなる。ただし買いなおし資産を売却した際には100万円の利益に対して約20万円を納税する必要がある。
  • どちらも20万円を納税するのは変わらないが、②は納税のタイミングを先送りできるし、仮に含み損を解消せずに売却することになったとしたら、納税自体を回避できることになる。

海外資産の売却は市場休業日に注意

  • 海外資産を売却し、外貨で受け取り、外貨出金し、日本円に両替し、年内に受け取るには、海外では年末にクリスマス休日があるため作業完了には1週間みておくとよい。
  • 外貨で受け取り&出金するのは、証券会社の為替手数料より銀行の手数料の方が安い場合があるため。
  • 以下は、2020年末にSBI証券を海外資産で売却し、住信SBIネット銀行で日本円として受け取る例。
  • 12/23(水) 取引開始
  • ~14:30 SBI証券で外貨決済で売却 ※以降は翌日扱い、円貨決済は手数料25銭(スプレッド50銭)
  • 12/29(火) 翌営業日 ※12/24、25、28は海外市場の休業日
  • ~15:00 SBI証券から住信SBIネット銀行に外貨出金 ※以降は翌日扱い
  • 12/30(水) 翌営業日 ※年内最終営業日
  • 即時 住信SBI銀行で両替 ※手数料4銭(スプレッド8銭)

年内に買い付ける場合

  • 年内に日本円にした資産でまた買い付ける場合、例えば、楽天証券で国内投信を買うなら12/30までの平日で買い付け可能
  • ~14:20 楽天証券で提携する銀行からの入金手続き
  • 14:40~ 残高に反映
  • ~15:00 楽天証券で投資信託買い付け(約定)

所得税と住民税の確定申告で節税しよう

  • 税金の確定申告をすることで、税金が還付されたり、翌年の納税額が減ったりすることがある。
  • 医療費控除、住宅ローン減税、ふるさと納税、株や配当の損益通算、先物取引やFXの損益通算などが対象。
  • ただし申告方法と所得次第では税率が上がったり、配当対象の資産次第で配当控除が得られなかったり、所得が増えることで扶養控除や助成金の対象から外れたりする可能性がある。

上場株式等の譲渡所得

  • 源泉徴収:所得税15.315%、住民税5%
  • 所得税:総合課税(他の所得次第)、申告分離課税(15.315%)、申告不要
  • 住民税:総合課税(10%)、申告分離課税(5%)、申告不要
  • 所得税外国税額控除: 所得次第 ※申告時のみ
  • 住民税外国税額控除: 所得税の控除限度額の30% ※申告時のみ
  • 複数の特定口座(源泉徴収あり)がある場合、口座ごとに申告不要を選択できる
  • さらに特定口座(源泉徴収あり)の譲渡所得と配当所得との一方を申告不要とすることもできる。ただし譲渡損失がある場合は一方のみ申告不要はできない。
  • 外国税額控除額は所得額により異なる。
  • 参考:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除
  • 外国税額控除を受けるために確定申告するのが望ましい。
  • またふるさと納税の控除対象額も増えることになる。例えば、20万円の利益があった場合、源泉徴収住民税は5%の1万円である。多くの人が住民税の所得割額の20%がふるさと納税の上限になるので上限額が2000円増えることになる。
  • 所得税は所得次第で総合課税か申告分離課税かを選択し、住民税は申告分離課税を選択する。
  • ただし申告することで所得に算入され、扶養控除や自治体の助成対象から外れる場合もあるので、複数口座があるなら一部口座や譲渡所得と配当所得のどちらかなどを申告しない方がよい場合もある。

上場株式等の配当等

非上場株式等の配当等